nuリノベーションでマンションリフォームをした、東京都港区在住40代女性の体験談です。
基本情報
地域 | 東京都港区 |
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年齢と性別 | 40代女性 |
業者名 | nuリノベーション |
住宅タイプ | マンション |
リフォームした場所 | フルリフォーム |
当初予算 | 1000万円 |
実際にかかった費用総額 | 655万円 |
検討開始から契約までの期間 | 2ヶ月 |
工期 | 2ヶ月 |
キッチンのビフォーアフター(画像)
リフォーム前のキッチン周りです。昭和テイスト全開の古ぼけた雰囲気でした。
キッチンは全面改装するか迷いつつ、元の設備は何も弄らずに、色だけを変えました。古さを感じさせないようにクールな色合いにし、また、油汚れが目立たないことも重視しました。
リフォーム後の内装(画像)
リビングです。床は少しこだわった無垢材を使用しています。棚は仕事スペースのために、高さや長さにこだわりました。
ドアはオリジナルの造作です。木とブレンドされると色の風合いが変わるため、色選びもかなりこだわりました。
人のお宅に行ってトイレが狭いのが好きじゃなかったので、かなりの広さを取りました。タイルを配置することで温もりを演出したのですが、寒色系なので、色の配分は何度もトライアルしました。
リフォームしようと思ったきっかけ
もともと東京都港区に賃貸で住んでおり、立地は気に入っていたので、賃貸ではなく物件所有したいなと思っていました。
港区を中心にいくつか売り物件を見に行ったのですが、都心の築浅物件はすべて、価格が高くて手が届かないだけではなく、室内もありきたりの内装で、あまり興味を惹かれませんでした。
そして、賃貸で住んでいた物件の近所に散歩に行った時に、昭和レトロビンテージの素敵なマンションがあり、ひと目惚れしました。
すぐに売り物件情報を調べたのですが、ほとんどの部屋がワンルーム仕様だったので、一旦は対象外となりました。
しばらく散歩しながらウォッチしていると、その建物に希望の広さ(70平米ほど)の売り物件が出たという情報をキャッチしたのです。
すぐに内見をしたものの、室内は建築当初から一度も手を入れてませんでした。
何から何まで古くて、水回りはユニットバスで、間取りも小さい部屋が多すぎて、イマイチでした(あとで聞いたのですが、売主の会社の社員寮として使っていたそうです)。
ただそこで、「そうか!古い物件を安く買って自分でリフォームをすれば、立地・内装など、すべて理想の自宅ができるのでは!?」と思いつき、初めて「リフォーム」という手段が浮上したのです。
その後、室内が古いことなどを理由に、物件価格を値切られれば、物件価格で得したお金を使ってリフォームをしようと決めました。
売主も仲介業者もあまり商売っ気がないタイプだったので、結果的に、想像以上に物件価格の交渉ができそうでした。なので、全面リフォームをすること前提で、その物件を低価格で購入しました。
nuリノベーションを選んだ理由
リフォームは人生初でしたので、まずは情報収集のために色々な業者さんにアプローチしました。大手ハウスメーカーのリフォーム部門や、リフォーム大手企業による、無料相談会やセミナーなどです。
話を聞くにつれ、上記のような大手系のリフォーム会社は「予算が高い」「融通が利かない」「デザイン性に乏しい」という気がしました。
【予算面】
今回は水回りも含めて骨組みから全面スケルトンのリフォームだったので、価格はだいたい1000万を超えていました(希望は1000万以下でした)。
【融通面】
洗面所やキッチンなどは、使う機材や壁紙などがあらかじめセットになっていることが多く、「湯船はコレでいいけど、シャワーは別機材にしたい」などのバラけた希望を出すと、難色を示されることが多かったです。
【デザイン性】
上記「融通面」にも関連するのですが、だいたいがメーカーのセットなので、デザイン面で提案がもらえるイメージを持てませんでした。
そこで、デザインを売りにしているリフォーム会社(古い物件の仲介とセットになって、リフォーム展開している会社が多かったです)を探し始めました。
nuは、専用デザイナーが在籍している点と、初回アポイントでヒアリングした内容をもとに、次のアポの際に「部屋のコンセプト」などをもとにした、プレゼン資料を提出してくれた点で、かなり心が傾きました。
また、コンセントキャップや巾木などの細かい部分も、すべて自分たちでアレンジ可能でした。それでいて、価格はかなり安かったです。
余談ですが、nuの事務所が広尾で、当時の自宅から非常に近かったため、毎週ミーティングができるという点もメリットでした。
工事中の現場の様子
現場にはそれほど足は運んだ記憶がありません。
毎週、nuさんとミーティングをする際に、写真をもとに工事の進ちょくを教えてもらっていたので、あまり見に行く必要もありませんでした。
nuさんはデザイン性だけではなく、「水道管にこんな劣化があった」など、技術的な報告をくれたので安心でした。
実際に現場に行ったのは、骨組みを解体した段階くらいに一度足を運んだほか、あとはでき上がる直前に数回見に行った程度です。
現場の人も非常に好感が持て、特に足を運んだ際も気になることはありませんでした。
また、近隣住人の方には、もちろんあらかじめリフォームの挨拶はしていましたが、工事中も特にクレームはありませんでした。
「リフォームしてよかった!」と感じた点
そもそもの前提の話になってしまいますが、物件購入を検討している時は「リフォーム」という選択肢はまったくなかったので、まずはリフォームをしたこと、そのものの意義が非常に大きかったです。
リフォーム済みの家を高い価格で購入し、きれいなだけでありきたりな壁紙や間取りの部屋に、自分が「合わせる」ような暮らしをしていたら…と思うと、ぞっとします。
今の自宅は、壁紙や床材に始まり、クローゼットの幅やポールの位置。挙げればきりがないほどのこだわりが詰まっており、すべてに「何でここをこれにしたか」と説明できる状態です。
日々暮らす空間が、すべて「自分なりの理由がある」という状態で満たされるのは、想像以上の満足感でした(逆に、誰にも文句の言いようもないわけですが…)。
また、キッチンなど高額になるリフォームは見送って、毎日通る「リビングと廊下のドア」などの象徴的なものは、完全造作(オリジナル)で作るなど、予算にメリハリをつけられたのもよかったです。
こちらの要望を汲み取るのがとてもうまいリフォームパートナーで、昭和初期のめずらしい「アイホン」という呼び出し電話は「味があるから残そう」など、元の古いなりの良さが同居する、居心地の良い空間ができ上がりました。
後悔ポイント・気になるところ
住んでみても、本当に「ここをこうすれば!」と後悔するようなことは皆無です。
しいて言うなら、メリットでもあるんですが、細部まで「自分で選ぶ・決める」必要があるので、仕事が忙しくて集中力が切れた時などは「あー、もうこれでいいか」と、妥協気味な判断はあったかもしれません。
あとは、すごく些末なことで、後悔が一つ。
リフォームのプランニングをしていた時の季節が春先で、その時使っていたクローゼットの幅を採寸して、オリジナルのクローゼットを作りました。
部屋の面積を圧迫したくなかったので、ギリギリのサイズのクローゼットを作ったのですが、冬に分厚いダウンコートなどを収納すると、少しだけドアが閉めにくいです。これだけが難点です。
これからリフォームしようと思っている方へのアドバイス
リフォームは、やってみると「こんなところまで決められるのか」と、裁量が多い世界と言えます。それだけに長丁場になるので、信頼できる業者さんを見つけることが第一です。
それでもなお、長丁場のプランニングをしていると、こういうことがあります。
- 目の前の変化する見積もり額に影響を受けて、本当にやりたかったことを見送ってしまう
- どれを選んでも大差がない気がして、適当に決めてしまう
などです。
リフォーム自体は長丁場ですが、その後、住む期間はもっと長いです。
適当な判断を行ってしまい、住んだあとの数十年に渡り、「あー、なんでこんな色にしたんだ」や「使い勝手が悪い」と思ってしまうのは、本末転倒です。
リフォームはクリエイティブな作業ですが、そのクリエイティブの中には、自分の人生の想像力も含まれます。
「数年後に完全在宅で仕事をするかもしれない」「子どもができるかもしれない」など、ありとあらゆる想像を働かしたうえで、リフォームのプランを作ってください。
そうすれば、ステイホームの引きこもり事態が起こるような昨今になっても、愛すべき我が家で心安らぐ日々が送れますよ。