乳がん15年生!29歳でステージ3Aの乳がんが発覚した、現在44歳の女性の体験談です。

基本情報

ステージ ⅢA
告知時の年齢 29歳
現在の年齢 44歳
サブタイプ トリプルネガティブ
Ki-67
核グレード 2
組織学的グレード
乳がんの種類 浸潤性乳管がん
遺伝性の有無
腫瘍径 7cm台
静脈侵襲
リンパ管侵襲
リンパ節転移 あり
手術の内容 全摘手術(腋窩リンパ節郭清あり)
乳房再建 した(自家組織・お腹)
行った治療 化学療法(抗がん剤)
放射線治療
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食事について実践していること

食事については「栄養バランスを考える」「暴飲暴食しない」「サプリメントを摂る」の3点を意識しています。

まず栄養バランスについてですが、抗酸化物質を多く含む食品(緑黄色野菜・ベリー類)と、オメガ3を多く含む食品(青魚・ナッツ類)を積極的に摂取しています。

また、過剰な添加物や糖分は体に負担をかけるとされていますので、加工食品や甘いものは控えめにして、できるだけ自然な状態の食材を選ぶようにしています。

とはいえ、たまには甘いものも食べたくなりますので、そんな時にはオーガニックのケーキや自家製スムージーを楽しむようにしています。

次に暴飲暴食についてですが、これは太ると乳がん再発リスクが高まると聞いたため、1日の総カロリーを意識しながら食事を取っています。

これまではまったく意識していませんでしたが、食事の際にはゆっくりと噛んで食べることを意識し、満腹感を感じやすくすることで、食べ過ぎを防いでいます。

食事の際の飲み物も、お酒は控え目にしておいて、お水やトクホのお茶を選んでいます。体内の代謝を促進するために、食事の際にはコップ2杯は水分を摂るようにしています。

最後にサプリメントについてです。こちらは特に科学的に証明されたりはしていないのですが、乳がんは骨転移が1番多いと聞きますので、骨の健康に重要なビタミンDとカルシウムを摂っています

これらの食事に関する心がけは、単なる健康維持だけでなく、精神的な充実感を得るためにも重要です。体を大切にし、日々の食事を楽しむことで、より良い生活を送ることができると信じています。

参考情報 情報元
野菜と乳がん 国立がん研究センター
オメガ3脂肪酸と乳がん 国立がん研究センター
ビタミンDとがん 国立がん研究センター

運動について実践していること

運動については「筋トレ」「有酸素運動」「無理せず楽しく続ける」の3点を意識しています。

まず、筋トレについては筋肉量と基礎代謝を上げるために行っています。週に2,3回のペースで体幹トレーニングとダンベルを使ったトレーニングをしています。

先述の通り、乳がんの再発は骨転移が1番多いと聞いたため、骨密度が上がる筋トレを1番頑張っています。特に下半身が重要だと思っていて、ダンベルを両手に持ってやるスクワットは特に気合いを入れています。

次に有酸素運動ですが、こちらも週に2,3回ほどのペースで1時間のウォーキングやジョギングを行っています。

有酸素運動の1番のメリットは心肺機能の向上ですが、外で自然を感じながらできるため、リフレッシュできてストレス解消にも役立っています。

なお、筋トレも有酸素運動も無理のない範囲で行っています。自分の体調をしっかりと把握することはもちろんですが、無理をすると続かなかったり、最悪怪我をしてしまったりすることもありますので、無理をしないことも意識しています。

また、運動を楽しむことも大事です。楽しまないと続かないと思いますので、友人と一緒にスポーツを楽しんだり、ウォーキングは夫と一緒に話しながらするなど、楽しみながら続けられる環境を作るよう心がけています。

最後に、特別な運動だけでなく、日常生活でも体を動かすことも意識しています。エレベーターではなく階段を使ったり、移動時にできるだけ歩くようにするなど、小さな積み重ねで、健康維持につなげています。

食事・運動以外で実践していること

こちらは「ストレスを溜めない」「睡眠をしっかりとる」「趣味や新しいことに挑戦する」「人や社会との接点を増やす」の4点です。

まず、ストレス管理についてですが、日々の生活の中で心をリラックスさせる時間を作るようにしています。具体的には瞑想と深呼吸です。

毎朝、数分間の瞑想を行うことで、精神的な安定を保っています。そして、休みの日には自然の豊かな場所で深呼吸をしています。自然に触れることで心の平穏を得られ、ストレスを軽減できると感じています。

次に睡眠についてですが、十分な睡眠時間の確保と、睡眠の質にこだわっています

読書や軽いストレッチなどの寝る前のルーチンを設けて、リラックスできる環境を整えることで、睡眠の質を向上させています。寝る前1時間はスマートフォンやパソコンの使用を控え、より深い眠りを促すようにしています。

そして、趣味や新しいことに挑戦することも大事です。私はもともと絵を描くのが好きだったので油絵や水彩画などを楽しんでいるほか、新たな挑戦としてピアノ教室に通い始めました。

絵も音楽も創造的な表現ができ、心の健康を促してくれている気がします

最後に、コミュニティやサポートグループも私にとって大事なものです。

乳がんに関係のあるグループもあれば、まったく関係ないグループもありますが、他者との関わりを持つことで孤独感が軽減され、ポジティブなエネルギーを受け取れると感じています。

同じ乳がん経験者として伝えたいこと

29歳で乳がんの告知を受けたとき、私はとても落ち込みました。まだ20代なのにもう人生が終わってしまうの…?と、これまで1度も考えてこなかった「死」を意識させられました。

乳がんになる人がたくさんいるということは知っていましたが、自分がなるわけないと思っていましたし、ましてや20代でなる病気だなんて思ってもいなかったので、ショックや恐怖心はとても大きなものでした。

それでも今の私があるのは、時間はかかったけれど、自分を見つめなおして、「絶対に乗り越えるんだ!」という強い意思を持てたからだと思います。

病院の先生のいうことを聞いて、看護師さんとも相談をしているうちに、多くの人が同じ道を歩んできていて、そして乗り越えていることがわかり、私も「少しずつでも前に進んでいかないと」と思えたのです。

私の場合、トリプルネガティブというタイプの乳がんで、抗がん剤は必須でした。抗がん剤が始まると、体や心に様々な変化が訪れます。そんな時は無理をせず、周りに頼ることも大事です。

病院の先生や看護師さんだけでなく、家族や仲の良い友人にも頼りましょう。また、病院内にがん患者のサポートグループがあればぜひ参加してみてください。共感や理解を得られ、頑張ろうという気持ちになれます。

同じ経験を持つ者として、明るい未来を信じることがとても大切だと感じました。治療は大変ですが、その先には希望が待っています。

多くの方が治療を経て、元気に日常生活を送っています。あなたもその一員になれることを信じて、日々の小さな喜びを見つけてみてください。

手術や抗がん剤などの主な治療が終わったら、自分の体に耳を傾け、できることから少しずつ始めましょう。例えば、栄養バランスの取れた食事を心掛けたり、軽い運動を取り入れることで、心と身体を整える手助けになります。

また、自分の気持ちを素直に表現することも大事だなと実感しています。私の場合は、日記をつけたり、絵や音楽を通じて自己表現することで、内面が解放されて、心が軽くなりました。

新しい趣味を始めたり、自然の中でリフレッシュすることも、気持ちを軽やかにしてくれました。

最後に、自分を責めないでください。心の中で抱える不安や恐れは自然な感情です。どんな時でも自分を大切にし、愛を持って接してあげてください

あなたの強さと勇気が、必ず道を切り開いていくはずです。明るい未来を信じて、少しずつ進んでいきましょう。希望を持って、毎日を大切に過ごしてください。これからの人生には、まだまだ素敵な瞬間がたくさん待っています