乳がん12年生!34歳でステージ1の乳がんが発覚した、現在46歳の女性の体験談です。

基本情報

ステージ
告知時の年齢 34歳
現在の年齢 46歳
サブタイプ ルミナールA
Ki-67 12
核グレード 1
組織学的グレード 1
乳がんの種類 浸潤性乳管がん
遺伝性の有無 なし
腫瘍径 1cm台
静脈侵襲 なし
リンパ管侵襲 なし
リンパ節転移 なし
手術の内容 部分切除
乳房再建 しなかった
行った治療 ホルモン療法
放射線治療
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食事について実践していること

治療後からは「エストロゲン依存性腫瘍」であることを意識し、動物性脂肪の摂取を控えるように心掛けました。具体的には、牛肉やバターなどを極力減らし、オリーブオイルやアマニ油などの植物性脂質に切り替えています。大豆イソフラボンの摂取に関しては賛否がありますが、私は主治医と相談した上、納豆や豆腐を1日1回程度に制限して食べることを継続中です。

また、抗酸化作用のあるブロッコリーやトマト、ブルーベリーを積極的に摂るようにし、白米から玄米食に変更しました。腸内環境を整えるために、朝はヨーグルトとバナナを欠かさず摂ることも心掛けています。食事記録アプリで栄養バランスを毎日チェックすることも忘れないようにしています。

※参考:がんに良い食べ物・寛解した人たちが取り組んでいる食事法

運動について実践していること

ホルモン療法中に体重の増加と関節痛を感じたため、主治医のすすめでウォーキングを開始するようになりました。現在は朝に30分、夜に20分の計50分ほどを週5日継続しています。心拍数を上げすぎるのは負担になってよくないので、会話できる程度のスピードを保つのがコツだと主治医からアドバイスされて実践するようにしました。

また、週2回は自宅でヨガを行い、リンパの流れを促すポーズを意識しながら軽い運動も取り入れています。これらを継続するのは少し大変ですが、運動を生活の一部にするようになってからは体力維持だけでなはなく、気分の安定にも繋がっているので今後も頑張りたいと思います。

※参考:がんに良い運動・寛解した人たちが取り入れている生活習慣

食事・運動以外で実践していること

最も重視しているのは「睡眠の質」と「ストレスコントロール」です。ホルモン療法中は不眠や気分変動が出やすかったので、毎晩23時までには就寝するようにしましたし、就寝前のスマホ使用もやめました。その代わり、寝る前にリラックスできる静かな曲を聞いて自律神経を整えることを始めています。

また、月1回は森林公園を訪れ、日光を浴びながらリセットする時間を確保するようになりました。がん治療後の不安は完全には消えていませんが、心理的ケアとして臨床心理士のオンラインカウンセリングを半年間受けたことで、再発を恐れすぎない心の整理ができたように思います。そのおかげで、今では検診を前向きに受けることができているのである程度の効果を感じられて良かったです。

※参考:がんに良い考え方・寛解した人たちが取り組んでいるメンタルケア

同じ乳がん経験者として伝えたいこと

告知を受けた瞬間は頭が真っ白になりますし、何をどう考えていいか分からなくなってしまうのは当然だと思います。私も34歳のときに乳がんと言われ、最初は死の宣告のように感じられて怖くてたまりませんでした。でも、今思えば早期発見できて良かったと思えています。ステージⅠのうちに見つかったことで、治療の選択肢を広げることができただけではなく、予後も良好だったからです。現在は再発もなく、普通に働くことができていますし、家族と笑い合う毎日も送れているので、乳がんを経験したと周囲に気づかれないくらい回復しています。

当時の私に伝えたいのは、「一人で抱え込まないで」ということです。医師や看護師、ピアサポートの方々に正直な気持ちを話すだけで心が軽くなる瞬間が何度もあったので、一人で悩まずに誰かに頼ることを恥ずかしがらないで欲しいと思います。治療法や副作用の情報はネットに大量に溢れていますが、信頼できるのは自分の主治医と体の声だけです。

乳がんは治療後も長いフォローアップが続く病気ですが、それは「人生をより丁寧に生きるチャンス」だと今では感じられています。なので、決して焦らず、自分のペースで体と向き合えば必ずまた笑える日が戻ってくると信じてください。私は今、あの経験があったからこそ、毎日の小さな幸せを深く感じられるようになれたので、どうか希望を捨てず、医師や周囲のサポートや助けを受けながら治療に専念していってください。