メリット デメリット
医療費の補償 保険料が高額
緊急搬送費用の補償 補償内容が複雑
盗難や損害への補償 現地保険と比較して割高な場合も
損害賠償責任の補償 一部のリスクが対象外
留学先でのトラブル対応サポート 手続きが煩雑
現地での24時間対応サービス 自己負担が必要な場合がある
契約期間の柔軟性 対応範囲の制限
家族への安心感 帰国後の補償が限定的
精神的なサポート 不要な補償が含まれる場合
延長や中断に対応可能 手続きのタイムラグ

留学保険のメリット

上の表に出てきた各メリットについてかんたんに解説します。

医療費の補償

留学中に病気や怪我をした場合、現地での医療費が高額になることが多いです。特にアメリカやヨーロッパの国々では、診察料や処方箋の費用が非常に高額で、入院や手術が必要になると莫大な費用がかかる場合もあります。留学保険はこれらの医療費をカバーし、経済的な負担を軽減します。また、現地の医療機関と提携している保険会社も多く、保険証を提示するだけでキャッシュレスで治療を受けられるサービスを提供している場合もあります。このため、金銭的な心配をせずに適切な医療を受けることができます。

緊急搬送費用の補償

海外での緊急事態、たとえば重篤な病気や大怪我による治療が現地でできない場合や、母国での治療が必要な場合には、航空機を利用して搬送される費用が発生します。この費用は非常に高額になることが多く、特別な医療設備を備えた航空機が必要な場合には、数百万円以上になるケースもあります。留学保険ではこうした緊急搬送費用をカバーしており、家族に金銭的負担をかけることなく、迅速かつ適切な対応を受けられるのが大きなメリットです。

盗難や損害への補償

留学中に携行品が盗まれたり、破損した場合にも、留学保険が対応します。ノートパソコンやスマートフォンなど、高価な電子機器を持ち歩くことが多い学生にとって、これらの補償は非常に役立ちます。また、パスポートやビザなど、重要な書類が盗難に遭った場合の再発行費用もカバーされることが多いです。盗難が発生した場合、警察への届け出が必要ですが、保険会社が必要書類や手続きのサポートを提供してくれる場合もあり、スムーズに問題を解決できます。

損害賠償責任の補償

留学中に他人に怪我をさせたり、他人の所有物を破損してしまうことも考えられます。たとえば、誤って友人の高価なカメラを壊してしまったり、自転車で歩行者にぶつかって怪我をさせてしまった場合などです。これらの損害賠償は多額になる場合があり、自分で全額負担するのは非常に困難です。留学保険にはこうした損害賠償責任を補償する特約が含まれていることが多く、万が一の場合でも経済的リスクを最小限に抑えることができます。

留学先でのトラブル対応サポート

言語や文化の違いから、留学先ではさまざまなトラブルに遭遇する可能性があります。たとえば、住居トラブルや法律に関する問題が発生した場合、どのように対応すればよいか分からないこともあります。多くの留学保険では、現地の事情に詳しい専門スタッフがサポートを提供しており、問題解決のためのアドバイスや必要な手続きのガイドを受けられます。こうしたサービスは、特に初めて海外生活を経験する人にとって心強い存在です。

現地での24時間対応サービス

海外生活中は、予期せぬトラブルがいつ発生するか分かりません。夜間や休日など、日本のサポート窓口に連絡できない時間帯でも、多くの留学保険は24時間体制で電話やオンライン相談を受け付けています。たとえば、急な体調不良や交通事故などの緊急事態が起きた場合に、適切な医療機関や対処法を紹介してもらえるため、冷静に対応することが可能です。このような迅速なサポートは、安全で安心な留学生活を送るために不可欠です。

契約期間の柔軟性

留学保険は、留学期間に合わせて契約期間を自由に設定できるのが特徴です。短期留学から長期留学まで、必要な期間だけ保険を利用することが可能です。また、留学の延長や早期帰国にも対応している保険が多く、状況に応じて契約内容を変更できる柔軟性があります。これにより、無駄な保険料を支払うことなく、必要な期間だけしっかりと補償を受けることができます。

家族への安心感

海外生活では、家族が学生の安全や健康を心配することが多いです。留学保険に加入していることで、万が一の事態が発生しても適切な対応が取れるため、家族にとっても安心材料となります。特に、緊急時に現地から直接家族に連絡を取って状況を説明するサービスを提供している保険もあり、学生本人だけでなく家族にも心の平穏をもたらします。

精神的なサポート

留学中は、言語の壁や文化の違い、新しい環境への適応など、精神的な負担が大きくなることがあります。一部の留学保険では、こうした心理的ストレスやメンタルヘルスのケアを含むサポートが提供されています。たとえば、カウンセリングサービスや相談窓口を利用できる保険があり、ストレスや不安を軽減する手助けをしてくれます。このようなサポートがあることで、留学生活をより充実したものにすることが可能です。

延長や中断に対応可能

留学計画が変更になり、期間が延長または短縮された場合でも、保険契約を変更できる保険商品が多いです。たとえば、現地で追加の学期を受講することになった場合や、予期せぬ理由で早期帰国が必要になった場合でも、契約を更新または中断することで柔軟に対応できます。このような仕組みは、変化の多い留学生活において、無駄な費用を抑える助けになります。

留学保険のデメリット

上の表に出てきた各デメリットについてかんたんに解説します。

保険料が高額

留学保険は、補償内容が幅広い分、保険料が高額になりがちです。特にアメリカやヨーロッパなど医療費が高い地域に留学する場合、1年で10万円以上の費用がかかることもあります。また、留学期間が長くなるほど保険料も増えるため、予算を圧迫する要因となります。短期留学であれば比較的安価な保険プランを選ぶことができますが、長期留学ではコスト負担が重くなるため、保険料と必要な補償内容を慎重に検討する必要があります。

補償内容が複雑

留学保険には多岐にわたる補償が含まれていますが、その内容は複雑で分かりにくい場合があります。具体的にどのような場合に補償が適用されるのか、細かい条件や例外事項が多いため、契約前にしっかりと内容を確認する必要があります。適切に理解していないと、いざというときに「補償対象外」となり、自己負担が必要になるケースがあります。複雑さゆえに、加入時に十分な説明を受けることが重要です。

現地保険と比較して割高な場合も

留学先の国によっては、現地で提供されている保険のほうがコストパフォーマンスが良い場合があります。たとえば、ヨーロッパの一部では留学生向けに安価な公的保険やプライベート保険が提供されているケースがあります。日本の留学保険は幅広い補償を提供しますが、現地の実情に合わせると一部の補償が不要であることも多く、結果的に割高になる可能性があります。現地保険と日本の保険を比較し、必要な補償だけを選ぶことが節約につながります。

一部のリスクが対象外

留学保険は万能ではなく、補償されないリスクも存在します。たとえば、既往症や慢性的な病気に対する治療費は対象外となる場合が多いです。また、危険なスポーツ(スカイダイビングやスキューバダイビングなど)や特殊な活動中の事故も補償対象外となることがあります。このため、自分の留学中の活動内容や健康状態をよく確認し、必要に応じて特約を追加するなどの対策が必要です。

手続きが煩雑

保険金請求には多くの書類が必要になる場合があります。たとえば、医療費の補償を受ける場合、現地での診断書や領収書が必要になることが一般的です。さらに、これらの書類を日本語に翻訳する必要がある場合もあります。手続きに時間がかかるため、トラブルの際に迅速に対応できない可能性があります。煩雑な手続きをスムーズに進めるためには、事前に保険会社の対応手順を確認しておくことが大切です。

自己負担が必要な場合がある

留学保険では、補償が適用されても一部の費用は自己負担となることがあります。たとえば、医療費の補償でも一定の免責額(自己負担額)が設定されている場合があります。また、盗難補償などでは、紛失物の時価額に基づいて補償されるため、新品購入額との差額を自分で負担する必要があります。このような自己負担の存在を理解しておかないと、予想外の出費に戸惑うことがあります。

対応範囲の制限

保険会社によっては、提携している医療機関やサービスの範囲が限られている場合があります。特定の病院や施設では保険が適用されないことがあり、これが緊急時には大きな問題となる可能性があります。また、一部の国や地域では、治安やインフラの問題により、保険会社のサービスが十分に提供されないこともあります。このため、留学先の地域事情に合わせた保険を選ぶことが重要です。

帰国後の補償が限定的

留学保険は、基本的に留学期間中のみ有効であり、帰国後に発生するトラブルには対応していないことがほとんどです。たとえば、帰国後に体調が悪化しても、それが留学中に起因したものであったとしても、補償が受けられない場合があります。このため、帰国後の健康保険や医療費の手配も別途検討する必要があります。

不要な補償が含まれる場合

留学保険にはさまざまな補償がパッケージ化されていますが、自分には不要な補償が含まれていることがあります。たとえば、スポーツ活動をしない人には危険スポーツ補償は必要ないかもしれません。また、家財保険が既にある場合、携行品補償が重複することもあります。このような不要な補償により、保険料が割高になるケースがあり、カスタマイズ性の低さがデメリットとなることがあります。

手続きのタイムラグ

保険金が支払われるまでに時間がかかることがあります。たとえば、医療費を一旦全額自己負担で支払い、その後保険会社に請求して返金を受ける仕組みの場合、手続きが完了するまで数週間から数か月かかることもあります。特に大きな金額を立て替える必要がある場合、留学生にとっては経済的な負担が大きくなる可能性があります。この点を事前に把握し、必要に応じて迅速な対応が可能な保険を選ぶことが望まれます。

みんなの意見

賛成意見 反対意見
そもそも留学保険に加入せずに留学生として海外の学校に入学することはほぼ無理です。学校はそこで学ぶ生徒の安全を保障し、何かあった際には国に送り返さなければならないからです。

ですから、留学保険は学生が国を離れていても安心して勉強するために必要不可欠なものです。留学保険は長期契約ができますから、一般の海外旅行保険よりも期間の割りに安価で加入できる点が良いです。

また特約になる場合もありますが、日本の家族が留学先に援助のために渡航する場合や自分自身の病症により緊急帰国の費用などをカバーしてくれるところが良いです。
掛け捨ての保険で、使わないことが多いという点が良くない点です。また渡航先により金額に差はありますが、1年タイプのもので10万以上するものがほとんどで高額です。

留学保険という性質上、加入者は一人ずつなので、一般の保険のように家族割り引きなどのシステムが少ないところが良くない面です。

留学生によっては留学先で一時期に訪問者ビザへ切り替えをすることもありますが、ビザステータスが変更された場合留学保険は適用外になるため、別の保険に加入しなおさなければならないという点が良くないと思います。
大学生を持つ親としての意見です。海外の大学に受かり実際生活を始めるにあたり、やはり親はいざ病気や事故にあったときの対処が非常に気になるところです。

どこで誰にお世話になるか、遠くははなれた親は何もできずうろたえるばかりです。

しかし、留学生保険のサービスの中には緊急時にどうしたら良いかをたずねられるサービスが多くの場合付帯してあり、また、緊急の時には家族が現地に向かう為の保障もある保険もあります。

親にとっていざというときの対処を海外でうけられることはありがたい事だと思います。
入学金に生活費、いくらでも海外留学にはお金がかかります。その上最低でも12万程度の出費は親にとっていたいところです。

学校には一応医療サービスの部門があり学生であれば緊急時に必要な医療についての案内が成されることになっています。こうした機関を使う事でより現地で生きる力を養う事ができるのではないかとも親は考えています。

保険があるばかりに、少しの病気や怪我で日系の病院にかかり、保険があるからと無駄な検査や投薬を受けることもよく耳にします。その点を考えても親が支払うには高額ではないかと考えます。
留学保険の良い点は、その保証内容の手厚さにあります。見知らぬ土地で、会話もままならないまま、医療行為を受けるといういうことは、かなりの不安を伴います。

そこで、便利なのが海外旅行保険です。指定の病院であれば、日本語通訳をつけて、診察をしてもらうこともできます。

更に嬉しいのは、基本的にキャッシュレスで診察・治療・投薬を受けることができるというところです。海外では、まとまった額の現金を手に入れるのは、留学生にとってはなかなか難しいので、この点は素晴らしいと思います。
留学保険の改善されるべき課題は、その費用にあると思います。保証内容によっても変わりますが、一ヶ月につき一万円前後の費用がかかることがほとんどです。

長期の留学を予定されている方にとっては、一年間の保険で10万円を越す金額を一度に振り込まなければならないことも多く、更に、留学中になにも起こらなかった場合でも、こうした費用が返還されることはありません。

保険料の高さが、留学を計画している人たちにとっての一つの足枷として働いているということは否めません。そのため、私は留学保険は良くないと思います。