分譲マンションのメリット
上の表に出てきた各メリットについてかんたんに解説します。
資産価値がある
分譲マンションは購入時に所有権を取得するため、不動産という形で資産になります。賃貸住宅では家賃を支払うだけですが、分譲マンションではその支払いが資産の形成に繋がります。特に立地の良いエリアや需要の高いマンションでは、資産価値が維持されやすく、将来的に売却益を得られる可能性もあります。また、賃貸として貸し出すことで不動産収入を得ることも可能です。一方で、築年数が経過するごとに価値が下落することもあるため、購入前に将来的な市場価値を慎重に検討することが重要です。
立地が良い
分譲マンションは、多くの場合、駅近や商業施設の隣接地など利便性の高い場所に建てられます。このため、通勤・通学の負担が少なく、生活に必要な施設へのアクセスも良好です。都心部や交通の利便性が高いエリアでは、特に人気があります。立地の良さは資産価値にも影響を与え、売却時や賃貸時の条件を有利にします。ただし、同じエリアでも細かな条件(周辺環境、道路の騒音など)による違いがあるため、事前に環境調査を行うことが重要です。
設備が充実している
分譲マンションは、最新の設備や便利な機能を備えていることが多いです。たとえば、オートロック、防犯カメラ、宅配ボックスなどのセキュリティ設備や、床暖房、システムキッチンなどの快適設備が挙げられます。高級マンションでは、フィットネスルームやゲストルームといった共用施設が設置されていることもあります。これらの設備は住み心地を向上させるだけでなく、同じ物件で長く暮らすモチベーションにもつながります。
ランニングコストが明確
分譲マンションでは、毎月の管理費や修繕積立金の支払いが必要ですが、これにより将来のメンテナンス費用が計画的に積み立てられます。賃貸住宅では賃料が一方的に上がる可能性がありますが、分譲マンションではこうした費用が比較的安定しています。この明確なランニングコストは家計管理をしやすくし、予期しない大きな出費を避ける助けとなります。
メンテナンスが楽
マンションの共用部分(エントランス、廊下、エレベーターなど)は管理会社が清掃・点検を行うため、個人での手間が少ないです。また、大規模修繕も修繕積立金を活用して実施されるため、所有者個人が直接管理する必要はありません。これにより、忙しい生活の中でも快適な住環境が維持されます。
セキュリティが高い
分譲マンションにはオートロックシステム、防犯カメラ、管理人常駐などが備わっていることが多く、セキュリティ面で安心です。特に、子どもがいる家庭や一人暮らしの方にとっては、大きな魅力です。また、住人以外の立ち入りが制限されるため、不審者やセールス訪問などのリスクを軽減できます。
コミュニティが形成されやすい
分譲マンションでは、長期間住む住人が多いため、自然と近隣住民との交流が生まれやすいです。自治会活動やイベントを通じて、親しいコミュニティが築ける場合があります。特にファミリー層が多いマンションでは、子ども同士の交流の場にもなります。ただし、過剰な干渉を避けるため、プライバシーのバランスにも配慮が必要です。
リフォーム・改装が可能
分譲マンションでは、部屋の内部を自由にリフォームできます。壁紙の変更やキッチン設備の入れ替え、間取りの変更など、自分の好みに合わせた空間づくりが可能です。これにより、ライフステージの変化に応じて住環境を調整できます。ただし、共用部分にあたる箇所(窓枠や玄関ドアなど)は改装が制限されるため、事前に管理規約を確認する必要があります。
長期的に安定した住環境
賃貸では契約更新のたびに家賃が上がったり、退去を求められたりするリスクがありますが、分譲マンションではそういった心配がありません。自分が所有者であるため、長期間安心して住み続けることが可能です。また、持ち家であることで、近隣住民との関係が安定しやすい点もメリットです。
税制優遇が受けられる
分譲マンションを購入する際、住宅ローン控除や登録免許税の軽減措置など、さまざまな税制優遇が受けられます。これにより、一定の経済的な負担軽減が期待できます。また、固定資産税も新築物件では一定期間軽減措置が適用されることがあります。ただし、税制優遇を受けるには条件があるため、事前に専門家に相談することをおすすめします。
分譲マンションのデメリット
上の表に出てきた各デメリットについてかんたんに解説します。
初期費用が高い
分譲マンションの購入時には、物件価格だけでなく、頭金や仲介手数料、登録免許税、登記費用などの初期費用が必要です。これらの費用は物件価格の10~20%程度が目安となり、大きな金額を用意しなければなりません。また、住宅ローンを利用する場合は保証料や火災保険料も加わるため、想定以上の出費となる場合があります。これに加えて、物件購入後のリフォームや家具の購入費用も必要になることが多く、最初の経済的負担はかなり重くなります。
管理費や修繕積立金がかかる
分譲マンションでは、毎月の管理費や修繕積立金が発生します。管理費は共用部分の清掃や維持管理に、修繕積立金は将来の大規模修繕のための積み立てとして使用されます。これらは購入時に計算しやすいものの、管理組合の判断で増額されることがあるため、長期的な負担が予想以上に重くなる可能性があります。特に築年数が経過したマンションでは修繕積立金の値上げが行われることが多く、家計を圧迫することがあります。
資産価値の下落リスク
分譲マンションの資産価値は、築年数や立地、周辺環境の変化によって大きく左右されます。新築時は高い価値を保っていても、築10年以上になると大幅に下落することが一般的です。また、近隣の新規開発や不動産市場の動向によっても価格が変動するため、購入時点での価値が将来まで維持される保証はありません。このため、資産価値の下落リスクを考慮しつつ、長期的な視点で物件を選ぶ必要があります。
売却が難しい場合がある
購入後に売却を検討した場合、不動産市場の状況やマンションの状態によっては思ったように売れないことがあります。特に築年数が経過した物件や立地条件が悪い物件は、買い手が見つからず売却価格が予想を下回ることが多いです。また、売却には仲介手数料やリフォーム費用がかかる場合があり、これも負担となります。住み替えや転勤の可能性がある場合は、売却の難しさを事前に考慮しておく必要があります。
自由度が制限される
分譲マンションには管理規約が定められており、住人はそのルールに従う必要があります。例えば、ペットの飼育やバルコニーでの物干し、騒音に関するルールなどが制限されることがあります。また、共用部分の利用についても細かな規定があり、自由に使えないことがあります。このような制約により、自分のライフスタイルに完全に合わないと感じる場合もあります。
騒音問題のリスク
マンションでは隣人や上下階からの騒音トラブルが発生する可能性があります。足音、家具の移動音、生活音など、予期せぬ騒音がストレスになることがあります。特に、構造や防音性が不十分な物件では、このリスクが高まります。また、自分が出す音が他の住人に迷惑をかけることもあるため、慎重な配慮が必要です。
大規模修繕の費用負担
分譲マンションでは、築10~15年ごとに大規模修繕が行われます。この費用は修繕積立金から支払われますが、積立金が不足している場合は追加の一時金を住人全員で負担する必要があります。この負担が高額になることもあり、計画的に資金を確保していないと家計に影響を及ぼします。特に、築年数が古いマンションでは修繕費用が予想以上にかかるケースがあります。
住環境の変更リスク
購入時点では快適な住環境であっても、周辺地域の開発や変化によって状況が悪化する可能性があります。例えば、新しい高層ビルの建設により日当たりが悪くなる、騒音や交通量が増えるといった問題があります。また、周辺施設の撤退や治安の悪化もリスクとして考慮する必要があります。こうした外部要因は購入者の努力では制御できないため、慎重な立地選びが求められます。
引っ越しが簡単でない
分譲マンションは賃貸と異なり、簡単に引っ越すことができません。引っ越しの際には物件の売却や賃貸運用を考慮する必要があり、そのプロセスには時間と費用がかかります。また、不動産市場の状況次第では売却価格が希望通りにならない場合もあります。このため、転勤やライフスタイルの変化を見越した計画が必要です。
災害リスク
マンションは耐震性や防災設備が備わっていることが多いですが、地震や火災などの災害時には特有のリスクがあります。例えば、大規模地震で建物が損傷した場合、修繕費用の負担が住人全員に分配されることがあります。また、災害による停電や断水時には高層階の住人ほど不便を感じやすく、避難も困難になることがあります。災害リスクへの備えとして、保険や防災対策を講じておくことが重要です。
みんなの意見
賛成意見 | 反対意見 |
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分譲マンションの良い点を賃貸マンションと一戸建て持ち家と比較して考えます。分譲マンションは、賃貸に比較すると、ローンを家賃と同額で返済したとすれば、資産が残る事がメリットです。 また賃貸ではできない、生活パターンの変化に合わせて、リフォームすることも可能です。 一戸建ての持ち家でも同様に資産は残りますが、鉄筋コンクリートと一般の木造との違いで、地震に強く、住宅の耐久性が良いと言うメリットがあります。火災保険や地震保険の掛け金が少ないのがこれを表しています。 また、鉄筋コンクリートの一戸建てを購入するにはかなりの費用がかかります。 |
分譲マンションは、賃貸に比較して住み替えが面倒です。ローンの残債を一旦つなぎ借り入れで返済し、抵当権を抹消して売買する必要があるからです。これは一戸建て持ち家も同様ですが、賃貸なら住み替えは容易です。 更に、老朽化して立て替えたい場合も、条件が緩和されたというものの、多くの居住者の賛成がなければ出来ません。これに比較して、一戸建ての持ち家なら、自分の意思で立替が可能です。 従って、分譲マンションを購入する場合は、生活パターンの変化に対応するリフォームまで睨んで、長く住む事を前提に購入するのが得策と言えるでしょう。 |
一戸建てにはない分譲マンションの良い点は、眺望です。一戸建てだとせいぜい3階建て4階建てですが、分譲マンションでは一戸建てとほぼ同じ価格で地上20階30階の眺めが手に入ります。 仕事で疲れて帰宅した後、ゆっくりと自宅で夜景を見下ろす贅沢は分譲マンションでしかできません。 また、大規模マンションに限られたことですが、共用施設が豊富に整備されていることも目を引きます。大浴場やトレーニングジム、子供を安心して遊ばすことができる内庭なども分譲マンションのメリットです。 |
分譲マンションの販売広告を見ると「月々○万円で住める」とうたったものが多く目につきます。これは多くの場合、35年ローンでの月々の支払いを表しているようです。 賃貸住宅からの引っ越しを考える人は、この「月々○万円」を現在の家賃と比較し、さほど差がないなら購入を検討するのではないでしょうか。 しかし、私はこの考えには危険を感じています。なぜなら、分譲マンションにはローン返済以外に「管理費」と「修繕積立金」という月々の支払いがあるからです。 しかも、中古マンションの販売広告を見ると、これは当初低めに設定されているようです。これらを念頭に置かない分譲マンション購入には、私は反対です。 |
地価が高いため、都心で一戸建てを購入するのは楽なことではありません。また、ビルが立ち並んでいて日当たりを確保するのも難しいでしょう。 分譲マンションの高層階は比較的日当たりも良く、土地代もそこに建つンションの戸数の多さでカバーされ、一世帯当たりの負担は少なくすることができます。 そうした理由から、都心で家を購入したい人にとって分譲マンションはメリットの多い選択肢であるということができると思います。更に、立地条件が良い場合が多く、通勤通学に便利である点も評価できます。 |
建造物はどうしても経年劣化します。一戸建てとマンションを比較した場合、修理しやすいのは前者でしょう。 また、賃貸であればある程度大家さんの裁量で改築ができますが、分譲マンションでは一つの建物に多くの所有者がいるため、一斉に修繕を行うことは難しいと言えます。 管理組合が存在し、皆が話し合いながらメンテナンスを進められる良さのある一方で、問題解決に当たって賛否が分かれた時にメンテナンスそのものが滞ってしまったり、危機管理がままならなくなったりする可能性があります。 |
戸建て住宅よりも安価でマイホームを持てるというメリットがあるでしょう。毎月のローンは生活を圧迫しますから、その点が戸建てよりマンションを購入する動機になるのです。 また、安価ゆえに比較的低い収入でもローンが組める場合が多く、これも分譲マンションの人気に繋がっています。 防犯や清掃の簡易さもマンションのメリットです。同じマンションなら賃貸という方法もありますが、賃貸では資産価値がありません。資産形成という点でも分譲を選ぶ方が良いでしょう。 |
住居は住んでみないとその快適さは分りません。マンションは隣や上下の部屋とは壁や天井一枚で接しています。壁一枚向こうは隣の家なのです。もし酷い騒音を出す家族がすぐ隣や上に住んでいたらどうでしょうか。 賃貸マンションなら最終的には引越す事で解決出来ます。しかし分譲マンションの場合はそう簡単には逃げられません。 住居を選ぶなら上下がなく、隣とも壁2枚と空間を挟んで接している一戸建て住宅か、マンションなら賃貸を選択すべきでしょう。 |
分譲マンションは賃貸マンションと比べると部屋の作りも自分の思うようにアレンジができて将来設計にも対応していて良いと思います。例えば、子供が生まれて将来子供部屋も増やしたい場合は場所を仕切って部屋を作ることができます。 毎月家の家賃を払うのと同様に住宅ローンを支払っていき、最終的には自分の資産が残っていいですね。 また、オートロックや管理人駐在等といった具合にセキュリティがしっかりしている点も好感が持てます。特にお子さんがいる家庭ではセキュリティーは重要だと思うので大きなメリットですね。 |
分譲マンションは住人や周辺の環境を選べない点が難点だと思います。隣近所に神経質な人や怖い人やクレーマー等が住んでいて騒音問題等でもめる可能性も否定できません。 住人は皆そのマンションを購入という形となるので、よほどの理由がない限り、すぐに退去されることはないでしょう。 マンションが建った何年後かにどんどん高層の建物や施設等が建ってもどうしようもできません。賃貸であれば住人や環境の問題については、引っ越しすれば済む話なので楽なのですが、分譲マンションだとそうもいきません。 |