メリット デメリット
持ち運びが簡単 所有感が薄い
省スペース 読書体験の質感がない
検索機能 目の疲れ
購入が簡単 デバイスの依存
価格が安い場合がある バッテリー切れのリスク
調整可能なフォントサイズと背景色 データの喪失
音声読み上げ機能 転売や貸し借りが困難
環境に優しい 一部の電子書籍は高価
同期機能 著作権の問題
購入後すぐに読める 感情的な魅力が減る場合がある

電子書籍のメリット

上の表に出てきた各メリットについてかんたんに解説します。

持ち運びが簡単

電子書籍の最大のメリットの一つは、何百冊もの本を一台のデバイスに保存できる点です。紙の本を複数持ち運ぶ場合、重さやスペースが問題になりますが、電子書籍ならばその心配が不要です。特に旅行や通勤中に読書を楽しむ人にとって、軽量なデバイス一つで膨大な量の本を持ち運べるのは大変便利です。また、専用の電子書籍リーダーやタブレットはコンパクトで、バッグやポケットにも収まるサイズが多いので、持ち歩きやすさは抜群です。この利便性は、移動中に時間を有効活用したい人にとって非常に魅力的です。

省スペース

電子書籍は物理的な本棚が不要で、部屋やオフィスのスペースを節約できます。紙の本は、読めば読むほど収納スペースを占領し、特に引っ越しの際には大きな負担になります。一方、電子書籍ならデバイス内に本が保管されるため、スペースを全く取りません。また、部屋を整理整頓しやすくなるだけでなく、本を探す時間も短縮できます。本のコレクションが増えても物理的な制約を受けない点は、特に本好きな人にとって大きな利点です。

検索機能

電子書籍は、特定の単語やフレーズを一瞬で検索できる機能を持っています。紙の本では、目次や索引を頼りにページをめくりながら探す必要がありますが、電子書籍では数秒で目的の箇所にたどり着けます。これにより、特に学術書や専門書などを読む際に効率的に情報を引き出すことができます。さらに、ハイライトやメモ機能を併用すれば、自分の興味ある部分を簡単に記録・整理でき、学びやすさが向上します。

購入が簡単

電子書籍はインターネット環境さえあれば、どこからでも購入可能です。本屋に出向く時間や交通費を節約できるだけでなく、24時間365日いつでも購入できるため、急に本が必要になった際にも対応できます。さらに、海外に住む日本人が日本の書籍を入手したり、翻訳書を探す場合などにも、電子書籍の利便性が際立ちます。また、サンプルを試し読みできる機能がある場合も多く、購入前に内容を確認できる点も魅力的です。

価格が安い場合がある

電子書籍は印刷コストや流通コストが不要なため、紙の本よりも安価に設定されることが多いです。特にセール期間中やキャンペーンでは、大幅な値引きが行われることもあります。また、中古市場が存在しない代わりに、初めから低価格で提供される電子書籍も増えてきました。読書量の多い人にとっては、長期的に見ると大幅なコスト削減につながります。無料で配布されている古典文学やプロモーション作品もあり、経済的に読書を楽しむ方法として優れています。

調整可能なフォントサイズと背景色

電子書籍では、フォントサイズや背景色を自由に変更できます。視力が低下している人や目の疲れを感じやすい人でも、自分に最適な設定で快適に読書できます。例えば、フォントサイズを大きくすれば読みやすさが向上し、背景をダークモードに切り替えれば目の負担を軽減できます。この柔軟性は、紙の本にはない大きな利点です。また、異なる環境(明るい日中や暗い夜間)に応じて設定を調整できるため、どんな場所でも快適な読書が可能です。

音声読み上げ機能

一部の電子書籍デバイスやアプリには、音声読み上げ機能が搭載されています。これにより、目を使わずに耳で本を楽しむことができます。通勤中や家事をしている最中でも読書を続けることができ、時間の有効活用につながります。さらに、視覚障害を持つ方や目の疲労が強い方にも、読書の楽しみを提供できる技術です。オーディオブックとは異なり、対応している電子書籍ならどれでも利用できる点も便利です。

環境に優しい

電子書籍は紙やインクを使用しないため、環境負荷が低いとされています。紙の本を生産するには、大量の木材や水、エネルギーが必要ですが、電子書籍の場合、そのようなリソースを大幅に削減できます。また、流通や輸送に伴う二酸化炭素排出も抑えられるため、環境保護の観点からも優れた選択肢と言えます。特に、持続可能性を重視する読者にとって、電子書籍はエコロジカルな読書の形を提供します。

同期機能

電子書籍は、スマホ、タブレット、PCなど、複数のデバイス間で進行状況を同期できます。一つのデバイスで読み始めた本を別のデバイスで続きを読むことができるため、時間や場所を問わず快適に読書を続けられます。クラウドサービスを活用している場合、データは自動的に保存されるため、読書履歴が失われる心配もありません。この機能は、忙しい現代人のライフスタイルに非常にマッチしています。

購入後すぐに読める

電子書籍は、購入と同時にダウンロードできるため、すぐに読み始めることができます。特に発売日に人気の新刊を待つ必要がない点は大きな魅力です。また、深夜や休日など、本屋が閉まっている時間帯でも購入可能です。配送を待つ時間が不要なだけでなく、急ぎで情報が必要な場合や読みたい衝動に駆られた際にも、即座に対応できる利便性があります。

電子書籍のデメリット

上の表に出てきた各デメリットについてかんたんに解説します。

所有感が薄い

電子書籍はデータとして保存されるため、紙の本のような物理的な所有感が得られません。紙の本は手に取って眺めたり、本棚に並べてコレクションを楽しんだりできますが、電子書籍ではそれが叶いません。特に本のデザインや装丁にこだわりがある人にとって、電子書籍は物足りなく感じられることがあります。また、特定の本を「宝物」のように感じる喜びも薄れがちです。この点で、紙の本が持つ独自の感情的な魅力には及ばない場合があります。

読書体験の質感がない

紙の本を読む際の「ページをめくる感覚」や「紙の匂い」といった触覚や嗅覚の体験は、電子書籍では再現できません。これらの要素は、読書を感覚的に楽しむための重要な部分となることがあります。特に読書が好きな人にとって、本の重みや質感は読書の一部であり、電子書籍では味わえない独特の魅力です。また、紙の本は自然光の下で読むと心地よさを感じることがありますが、電子デバイスではそうした感覚を得にくい場合があります。

目の疲れ

電子書籍を長時間読むと、デジタル画面を見続けることによる目の疲れを感じることがあります。特にスマホやタブレットなどの液晶ディスプレイを使用する場合、ブルーライトが目に負担を与える可能性があります。これにより、頭痛や不眠症を引き起こす場合もあります。電子書籍専用端末には目に優しいE Ink技術が使われているものもありますが、完全に紙の本と同じレベルの快適さを提供するわけではありません。目の健康を重視する人にはデメリットとなり得ます。

デバイスの依存

電子書籍を読むには、専用のデバイスやアプリが必要です。これにより、デバイスの状態(バッテリー残量や性能)に依存するため、常に快適に利用できるわけではありません。また、デバイス自体が故障したり、紛失した場合には、本そのものを読めなくなるリスクがあります。紙の本はそのような制約がなく、いつでもどこでも利用可能である点で利便性に優れています。一方で、電子書籍はテクノロジーに強い人でなければ使いにくいと感じる場合があります。

バッテリー切れのリスク

電子書籍リーダーやスマホなどのデバイスは、電源が必要です。そのため、長時間使用してバッテリーが切れると、読書が中断されてしまうリスクがあります。特に旅行中やアウトドアなど、充電が難しい環境ではこの問題が顕著です。一方、紙の本は電源不要で、どんな場所でも読み続けることができます。この点では、電子書籍は物理的な本に劣ると言えます。読書に依存するデバイスの充電状況に気を配らなければならない点がストレスになることもあります。

データの喪失

電子書籍はデータとして保存されるため、アカウントの問題やデバイスのトラブルによりアクセスできなくなるリスクがあります。例えば、プラットフォームのサービス終了やアカウントの停止が発生した場合、購入済みの書籍に二度とアクセスできなくなる可能性があります。また、クラウドサービスに依存している場合、インターネット環境が必要なことがあり、オフライン環境では不便を感じることもあります。紙の本は一度購入すれば手元に残るため、このようなリスクがありません。

転売や貸し借りが困難

電子書籍はデジタル著作権管理(DRM)が施されていることが多く、紙の本のように簡単に他人に貸したり転売したりすることができません。これにより、友人や家族と本を共有する楽しみが制限されます。また、中古市場での取引が事実上不可能なため、紙の本と比べてリサイクル性に欠けます。紙の本は一度読み終わった後でも、新しい所有者に手渡すことで価値を持ち続けることができますが、電子書籍にはそのような柔軟性がありません。

一部の電子書籍は高価

電子書籍は紙の本よりも安価であることが多いですが、一部のタイトルや新刊は紙の本と同じ価格、またはそれ以上の場合もあります。これは出版社や販売プラットフォームの価格設定によるもので、消費者にとっては期待外れに感じることがあります。また、電子書籍には中古品が存在しないため、紙の本のように価格を抑えた選択肢が限られることもデメリットです。価格面でのメリットが必ずしも保証されない点は、電子書籍の購入を躊躇させる要因となります。

著作権の問題

電子書籍は著作権の保護が強化されているため、購入した書籍を自由に利用できない場合があります。例えば、購入したプラットフォーム以外では読めなかったり、特定の地域でアクセスが制限される場合があります。これにより、紙の本に比べて利用の自由度が制限されることがあります。また、電子書籍を購入しても「所有」ではなく「利用権」のみを取得している場合があり、消費者が制約を感じることがあります。

感情的な魅力が減る場合がある

電子書籍は、贈り物や記念品としての価値が紙の本に比べて低いと感じられることがあります。本の贈呈には、選んだ人の気持ちや思い出が込められる場合が多いですが、電子書籍の場合はその感覚が薄れがちです。また、書籍に手書きのメッセージを書き込むといった個人的なタッチを加えることができないため、感情的なつながりを感じにくいこともあります。このため、特別な意味を込めたい場面では、紙の本の方が好まれることがあります。

みんなの意見

賛成意見 反対意見
紙媒体の書物を電子書籍に置き換えることにより様々なコスト削減が可能となりとても助かります。まず大きいのが金銭的なコスト減が挙げられます。その他にもデジタル化することにより本そのものの場所を確保する必要がなくなります。これは置き場所としても持ち運びのために必要となる場所としてもそうですので、いずれも狭く軽くすることが可能です。個人的には持って歩くのがデバイス一つで済むというのはとても助かっています。更に液晶画面でしたらどんな暗いところでも読むことができます。 電子書籍が良くないと思う点は、ついつい時間を忘れて、読み過ぎてしまうことです。部屋の灯りを消しても、端末自体が明るいので、暗闇でも時間を気にせず読めるため、ドライアイの原因になったり、睡眠不足になりやすいです。実際ドライアイになってしまいました。また、気になった箇所を切り抜きして、取っておく事ができないこと。もう1つが、コミックなどデータ容量が多いと、ダウンロードに時間がかかることです。文字だけならデータ容量が少なくて済みますが、コミックはその何倍もかかるので、容量不足になるのがちょっと良くない点だと思います。
電子書籍は、ネット上にデータとして書籍が存在しているため、紙媒体では絶版になっている本もで購入することができるところが良い点だと思います。加えて、元々電子書籍でしか出版されていない本もあります。それらの本をまとめて、ネット上で探し、そのまま購入できる手軽さが電子書籍の魅力だと思います。また、遠出する時などに複数冊の本を持ち歩くとかさばってしまいますが、電子書籍なら端末一つで大量の本を持ち歩くことができる点も良いと思います。家の本棚もすっきりするので、収納面での悩みもありません。 読書をするというよりも画面(光)を眺め続けることになりますので、やはりある程度目は疲れてしまいます。そして、現状では世に出回っている書籍すべてが揃っているわけではないので嗜好によってはあまり意味のないことかもしれません。OCRやAIの技術進歩によりもっと手軽に電子化が可能となるといいのですがそれでも「あるものすべて」をというわけにはいかないでしょう。この点では紙媒体に負けてしまいます。また、スマホなどと同じようにバッテリー残量は常に気にする必要があります。
電子書籍は、従来の本を持ち歩く場合と比べると、コンパクトで持ち運びがしやすい点が何より便利です。旅先に複数の本を持っていきたいような時、紙の本だと荷物になることを考えてあきらめてしまいますが、電子書籍にはその心配がありません。場所をとらないので、売れなくて在庫になる心配がないので、出版社側にとってもメリットがあると思います。紙の本より値段が安いのも助かります。電子書籍は文字の大きさを変えることができるので、高齢になって老眼になっても読みやすいという利点もあります。 電子書籍は紙媒体の本の持つアナログな魅力が損なわれている点が良くないと思います。例えば、データとして本を持つので所有欲が今一満たせません。本好きにとっては本棚に並んだ本をあれこれ手に取るのは大きな楽しみの一つです。また、ページを繰る楽しみがないので寂しく感じます。紙媒体の本では、ページを繰る時の感触や音なども楽しみの一つです。なのでそういう本は紙に拘ったものもあります。それに、繰り返し一冊を読む場合には、よく読むページに少しずつシワが寄ったりページを開いた時の癖がついたりして、読者の個性が反映された本に成長していきます。なので紙媒体の本は手に取ると、それを読んだ時の記憶が喚起されやすく、読む楽しみや喜びが大きく感じます。以上のような魅力がない点が、電子書籍の良くない点に感じます。
マンガ類を例に挙げさせて頂きますと、電子版ですと、本のタイプと違って、日焼けなどの心配が無い点、そして、段々と棚が一杯になってしまう、なんて事も無い点が魅力の一つかなと思います。本ですと、元々が紙ですので、日がそんなに当りやすい場所ではなくとも上部なんかは日に焼けてしまいますし、集めれば集める程にかさ張ってしまい、いざ売ろうという時にも日焼けをしていると値段が下がってしまったり…なかなか取り扱いに気を使う点があるので、そういうのを気にせずにいられるのも良いなと思います。そして、何よりコンパクトに管理出来、いつでも気軽にスマホを開けば読めてしまうのがすごく嬉しいです。好きなマンガを常に持ち運びが出来る点は私の中で、すごくポイントが高かったりします。小説なんかを一冊はカバンに入れて持ち運んではいるのですが、ちょっとした空きの時間にマンガが読めるのは良いですし、マンガ本を出先で読んでいても書物よりはスマホの方が、人の目を気にせずに居られる所も良い点です。そんな点から、まずは電子版で読んで、それから余程好きな場合は本も買ったりを、私はしています。 紙の書籍の場合は、手に取って厚さや重み、文字の大きさなどを確かめて、どの程度のボリュームの本なのか、中身はどんな感じなのかを確認してから購入できますが、電子書籍は店頭でパラパラ見て購入ということができないのが不便です。ネット上で口コミを見て購入することが多いので、本との新鮮な出会いがなくなります。どの程度まで読み進んだのかはページ数から判断するしかなく、厚さとして実感できないので物足りなく感じます。また、読んでいる途中で、数ページ戻って内容を確かめたいという時や、あの本のどこかに確かこんな記述があったので確かめたいという時は、紙の本より手間がかかってしまいます。
電子書籍が良い点は、何冊購入しても部屋のスペースを取らない事です。マンガならシリーズで集めたくなりますし、雑誌なら月刊で12冊も毎年溜まってジャマなので捨てるのがもったいない気分になりがちです。でもハードカバーの書籍も、コミック、雑誌、どんな種類でも、何冊買っても本棚はネット上にある感覚で、必要なときに購入した本が読めます。またスマホやタブレット、パソコンなどの端末が1つあれば、好きなときに重い本を持ち歩かずに、本が読めるので本当に便利だと思います。 電子版も良いですが、本もやっぱり捨て難い所もあります。手にとってこそ、小説もマンガも雑誌も、なんて古い考えもまだ捨てきれない部分があるのでどちらも捨て難い点が唯一、悩ませないで、ずっと書籍版だけにしといてよ!といった思いで、反対点でもあるのかな、なんて思ってしまいます。単行本以外に、毎月発売する別冊版や、そのどっちもに、ならではの魅力ってありますから一概にどれも否定は出来ず、でも…実際に手に取って、ページを捲りながら話に浸って行く味わい深さや楽しみ方となると、否電子版なのかな、なんて気もするので何でもかんでも、人差し指でシュッシュとやれば済んでしまえば良いというものでもないのかもしれないな!って気もするんです。あまり悪い点を見付けられはしませんでしたが、一生大事にする宝物となるべき、一冊の本があるとするなら、それは電子書籍より、手に書籍版として、持ち続け、日焼けや擦り切れが出来ても、それすらも味わいとして大事にしていける方が良いなって思ってしまいます。なので、そういう面では反対派となるのかもしれません。