メリット デメリット
環境負荷の低減 初期費用が高い
高いエネルギー効率 設置スペースの制約
電力の自給自足 ランニングコストの変動
停電時のバックアップ 補助金制度の依存
省エネ効果 初期導入の手間
長寿命化技術 寿命の制限
低騒音・低振動 メンテナンスの必要性
エコポイントや補助金の活用 全電力の供給は困難
家庭のエネルギー利用状況の可視化 二酸化炭素排出ゼロではない
技術進化によるコスト削減期待 普及率の低さによる不安

エネファームのメリット

上の表に出てきた各メリットについてかんたんに解説します。

環境負荷の低減

エネファームは、化石燃料を使用しても従来の発電方法より環境に優しい特徴を持っています。一般的な火力発電所では、発電時に多くのエネルギーが排熱として失われますが、エネファームはこの排熱を家庭内の給湯や暖房に再利用します。この「コージェネレーション」技術により、エネルギー効率が大幅に向上し、結果としてCO2排出量の削減が可能です。再生可能エネルギーほどではないにせよ、従来のエネルギーシステムと比較して、家庭から出る温室効果ガスの削減に貢献します。

高いエネルギー効率

エネファームは、天然ガスやLPガスを利用して発電し、その際に発生する熱エネルギーを給湯や床暖房などに利用します。これにより、エネルギーの利用効率は最大約90%に達します。従来の火力発電ではエネルギー効率が40%程度であり、多くが排熱として失われることを考えると、エネファームの効率の高さは顕著です。この高効率性は、化石燃料をより有効に利用し、エネルギー消費量を削減するための鍵となります。

電力の自給自足

エネファームは家庭で電力を生み出すため、外部電力に完全依存する必要がなくなります。これにより、エネルギーの自給自足率が向上し、電力網の障害や電気料金の高騰といった外部要因に対する耐性が高まります。さらに、発電した電力を直接家庭内で使用することで、送電ロスを抑え、効率的なエネルギー利用を実現します。自宅での電力生成により、地域のエネルギー需要削減にも貢献できます。

停電時のバックアップ

一部のエネファームシステムは、停電時でも最低限の電力を供給できる機能を備えています。これは災害時に非常に有効で、冷蔵庫や照明といった基本的な電力需要を賄うことが可能です。大規模な自然災害が増える中、停電への備えとしてエネファームを導入する家庭が増えています。発電機のような騒音もなく、日常生活をある程度維持できる点で大きな安心感を提供します。

省エネ効果

エネファームは、ガスの効率的な利用により、家庭の光熱費を削減できる可能性があります。特に、給湯や暖房に発電時の排熱を活用することで、ガス代を抑えながら電気代も削減することが可能です。また、家庭内のエネルギー効率が向上するため、トータルでのエネルギー支出が抑えられる点が魅力です。ガス料金の契約形態や使用量によってはさらなるコスト削減も期待できます。

長寿命化技術

エネファームの初期モデルは10年程度の寿命とされていましたが、技術革新により近年では15年を超える耐久性を持つモデルも登場しています。燃料電池の効率や信頼性も向上しており、長期間安定して使用できるようになりました。寿命が延びたことで、導入コストをより長い期間で回収でき、経済的な負担を軽減することが可能です。

低騒音・低振動

エネファームは住宅地でも気にならない低騒音・低振動設計です。従来の発電設備や発電機のような騒音や振動がなく、稼働中でも隣家や近隣環境に影響を与える心配がありません。これにより、都市部の密集した住宅地でも安心して導入できる点が評価されています。家庭内外で快適な生活環境を維持しながらエネルギーを供給します。

エコポイントや補助金の活用

エネファームを導入する際、国や自治体から補助金を受けられる場合があります。これにより、高額な初期費用を軽減しやすくなります。また、エコポイント制度の対象となることで、さらに経済的なメリットを享受することが可能です。補助金や優遇措置を最大限に活用することで、導入コストを抑えつつ、環境負荷の少ない生活を実現できます。

家庭のエネルギー利用状況の可視化

エネファームは専用のモニターを通じて、家庭内のエネルギー使用状況をリアルタイムで把握できます。この機能により、無駄なエネルギー使用を見直し、節約意識を高めることができます。また、数値で視覚化することで、家族全体でエコに対する意識を共有しやすくなり、家庭全体で省エネ活動に取り組むきっかけとなります。

技術進化によるコスト削減期待

エネファームは技術の進歩とともに性能が向上し、価格も低下しています。初期費用が高いというデメリットはありますが、製造コストの削減や普及率の向上により、今後さらに安価で導入しやすくなることが期待されています。また、燃料電池における新しい技術が導入されることで、さらに高効率で低コストのモデルが登場する可能性があります。

エネファームのデメリット

上の表に出てきた各デメリットについてかんたんに解説します。

初期費用が高い

エネファームの導入には高額な初期費用が必要です。標準的なモデルであっても、導入費用は数十万円から場合によっては200万円以上かかることがあります。この費用には機器代だけでなく、設置工事やシステム調整のコストも含まれます。そのため、購入には多額の資金が必要であり、コストパフォーマンスを考えると、長期的な使用で費用を回収できるか慎重に計算する必要があります。

設置スペースの制約

エネファームの設置には、外部にタンクや室外機を置くスペースが必要です。これにより、住宅の敷地が狭い場合や、庭や駐車スペースを確保したい場合には設置が難しい場合があります。また、設置場所の条件によっては、配管や配線の工事が複雑化し、追加のコストが発生する可能性もあります。都市部の集合住宅や狭小住宅では、設置が現実的でないケースも考えられます。

ランニングコストの変動

エネファームは都市ガスやLPガスを使用するため、燃料の価格が変動するとランニングコストにも影響を与えます。ガス料金が高騰した場合、エネファームの運用が経済的に不利になる可能性があります。また、効率性が高いとはいえ、電力料金と比較してガスの方が高額であれば、トータルでのコスト削減効果が薄れる場合があります。ガス料金の動向を注視する必要があります。

補助金制度の依存

エネファームの経済的なメリットを享受するためには、国や自治体の補助金が重要な役割を果たします。しかし、補助金制度は永続的ではなく、予算や政策によって終了する可能性があります。補助金なしでは初期投資を回収するのに長期間を要する場合があり、費用対効果が下がる可能性があります。そのため、補助金が利用できるタイミングで導入することが望ましいですが、それに依存するリスクもあります。

初期導入の手間

エネファームを導入するには、専門業者による設置工事が必要です。この工事は数日を要することがあり、家庭の日常生活に一時的な影響を与える場合があります。また、工事に際しては、配管や電気配線の引き直しが必要になる場合もあり、住宅の構造によっては工事の難易度が上がることがあります。このような手間が初期導入の障壁となる場合があります。

寿命の制限

エネファームのシステム寿命は10~15年程度とされており、長期間使用することは可能ですが、最終的には交換が必要です。システムの寿命が尽きた場合、再び高額な費用をかけて新しい機器を購入・設置する必要があります。また、交換時期には技術進化によるモデルチェンジが行われていることが多く、既存モデルの部品供給が終了しているリスクもあります。

メンテナンスの必要性

エネファームは高性能なシステムであるがゆえに、定期的なメンテナンスや部品交換が必要です。これには追加のコストと手間が伴い、特に保証期間外の修理には高額な費用が発生する可能性があります。例えば、燃料電池ユニットや熱交換器の部品交換は数万円以上かかる場合があります。メンテナンスを怠ると効率が低下し、寿命を短くするリスクもあります。

全電力の供給は困難

エネファームは家庭での一部の電力を賄う補助的なシステムであり、全ての電力需要を満たすことはできません。特に、冷暖房や電気自動車の充電といった大容量の電力消費には対応できず、あくまで他の電源と併用する形となります。そのため、完全なエネルギー自給自足を目指している家庭にとっては、期待外れとなる可能性があります。

二酸化炭素排出ゼロではない

エネファームは天然ガスやLPガスを燃料とするため、発電時に一定量のCO2を排出します。従来の発電方法よりは環境負荷が低いものの、再生可能エネルギー(太陽光や風力)と比較すると環境貢献度は劣ります。そのため、「完全な環境配慮型システム」とは言えず、環境への影響をゼロにしたい家庭には不十分と感じられる場合があります。

普及率の低さによる不安

エネファームはまだ普及率が低く、情報やサポートが十分でない場合があります。特に地方では導入やメンテナンスを行える業者が限られていることが多く、サポート体制に不安を感じる家庭もあります。また、製品選択肢が少ないため、最適なモデルを選ぶのが難しい場合があります。このような状況が、エネファームの普及の妨げとなっている可能性があります。

みんなの意見

賛成意見 反対意見
エネファームの良い点は、エネルギー効率がとても良いことです。発電したときの排熱でお湯を沸かせるので、エネルギーをムダにしません。また自宅で発電するので、送電線を通ることにより発生する、送電ロスを防ぐこともできます。

エネファームで発電を行うので、当然電気代も安くなります。大体4~6割くらいになると言われています。設備自体はエコキュートより高いですが、補助金も出ますし、最近の電力不足も受けて普及が進んでいます。
良くない点はやはり価格です。最近の電力不足でオール電化のエコキュートからエネファームに目を向けさせるため補助金を出したりしていますが、それでもやはり高いです。

また発電はできますが停電した時には機械が動きません。システム自体が電気で動くためですね。そのほかにこのエネファームはプロパンガスでも使えないことはありませんが、都市ガスが通っている地域で使うのが一般的です。

なのでこの設備を導入できる地域は限られてきます。
今や、自分で使うエネルギーは自分の家で作ることが可能になって来ています。エネファームはガスをもとに、そこから電気を作ったり、お湯をわかしたりします。

従来の科学燃料を燃やして作るエネルギーに対して、87%という高い総合エネルギーで発電や給湯が可能になり、他に比べ物にならないくらいの省エネを可能にします。

エネファームはガス温水床暖房にも使えるので、寒い冬でも暖かく過ごすことが出来ます。エネファームなら猛暑の日でも発電していますから、エアコンで快適に過ごしたとしても電気代は抑えることができます。
最初にかかる費用が大きいので、経済的に難しいと考えることが多いです。実際にどれくらいの節電になるのかもよく分かりませんし、初期費用がかかるのでは、なかなかエネファームにすることが出来ません。

いいと分かっていても、費用のことを考えると、思わずためらってしまうのが現実です。

新しい家を建てるときに、エネファームをつけて建てるのならまだしも、既に立っている家にエネファームを取り付けるにはリフォームも必要ですから、難しいです。
エネファームのメリットは色々とありますが、例えば発電した熱を利用して、お湯を沸かすことができるので、火を使ってお湯を沸かす必要が無く、ガス代の節約になることです。

またエネルギー利用率が高いので、無駄なく効率良くエネルギーを使うことができ、省エネで地球環境にもよく、とてもエコです。更に、電気料金を安くすることができるので、毎月の光熱費を抑えることができるのも魅力です。
エネファームにしようと思っても、導入するのに価格がとても高く、なかなかエネファームにすることができない事が最大のデメリットではないでしょうか。

エネファームについてはまだまだ詳しく知っている人が少なく、宣伝などで名前は聞いたことがあるけれど、実際の仕組みは知らないという人が多いこともデメリットです。

また、家庭用蓄電池や太陽光発電なども最近では注目されてきていて、わざわざエネファームにするメリットが少ない所は、もっと改善するべきだと思います。
エネファームはコージェネレーションの自家発電なので、送電の分のロスがありません。加えて、熱と電気を同時に回収するので、通常の火力発電や原子力発電よりも効率が良いのはメリットです。

給湯時に発電するので、電気料金を抑えることができるようになるのも、家庭にとっては嬉しいことです。

発電分が上回り、電気を作りすぎた場合は売ることができるので、無駄もありません。発電の際にCO2が発生しないので、環境にも優しいシステムだと思います。
補助金制度があるといっても、初期費用が200万円以上かかってしまうというのは普通の家庭で設置するには高すぎると思います。

エコウィルなど他のシステムと比べても段違いに高いので、ランニングコストを考えると、とても元がとれるとは思えません。また、定期点検が必要で、そのたびに自動停止するというのは困ると思います。

発電だけするということができないので、使い方によってはメリットがあまり活かされないのではないでしょうか。特に家庭用とは言っても。電気も熱も共に消費量の多い家庭でないと、そのメリットを存分に活かせないと思います。