献血のメリット・デメリット

メリット	デメリット
社会貢献	体調への影響
健康チェック	献血の制限
血液のリフレッシュ	感染リスク（ごく稀）
自己満足感	時間の制約
リラックス効果	痛みの恐怖
特典がもらえる場合がある	個人差による副作用
社会参加のきっかけ	頻度制限
献血データの管理	体への一時的な影響
健康維持の意識向上	強制ではないがプレッシャーを感じる場合がある
医療知識の向上	健康状態に影響する場合もある

献血のメリット

上の表に出てきた各メリットについてかんたんに解説します。

社会貢献

献血は医療現場で命を救うために必要不可欠な行為であり、自分の血液が輸血や血液製剤として他人の命を救う可能性があります。特に外科手術、がん治療、出産時の出血対応、事故治療などで血液の需要は高く、定期的な供給が求められています。献血を行うことで、自分自身が直接関わらなくても、社会全体に対する貢献を果たしているという実感が得られます。これは単なる寄付以上に具体的な影響をもたらすため、やりがいを感じる人も多いです。また、多くの人が献血を行うことで、医療現場における血液不足のリスクを低減し、より多くの命が救える可能性が高まります。

健康チェック

献血前には血圧測定や血液の濃度検査が行われ、定期的に自分の健康状態を確認できます。また、血液検査の結果は後日郵送されることが多く、これにより自分では気づきにくい健康リスク（例えば貧血や感染症）が発見されることもあります。定期的な健康診断が難しい人にとって、無料でこれらの検査を受けられるのは非常に有益です。特に健康に問題がない場合でも、日頃の生活習慣の見直しや改善の動機づけになるため、健康管理に役立つ重要な情報源として活用できます。

血液のリフレッシュ

献血により体内の血液が一定量失われると、その不足分を補うために骨髄が新しい血液を生成します。この過程は、血液の循環を活発にし、新鮮な血液を作るサイクルを促進する効果があります。特に、長期間血液が滞るようなライフスタイルを送っている人にとって、血液を「リセット」する機会となります。ただし、この効果は身体の健康状態が良好な場合に限られるため、体調が万全でないときは注意が必要です。このような生理的なメリットは、血液の循環や代謝機能を促進する点で重要です。

自己満足感

献血を行うことで、「誰かの役に立った」という充実感や達成感を得ることができます。これは心理的な幸福感を高め、自己肯定感を強化するのに役立ちます。また、献血は無償の行為であるため、純粋に他者を助けるために行うという意識が生まれます。自分の行為が他者にどれだけの影響を与えるかは直接見ることはできませんが、社会全体にポジティブな影響を与えていると信じられる点が、心の平穏や幸福感をもたらします。

リラックス効果

献血中は、椅子やベッドに横たわり、身体を休める時間を持つことができます。特に日常生活が忙しい人にとっては、外部からの刺激を遮断し、自分だけの時間を確保する良い機会となります。また、献血施設の多くは静かな環境が整備されており、飲み物や軽食が提供されるなど、リラックスした雰囲気が作られています。献血が終わった後には、リフレッシュした気持ちで日常生活に戻ることができるでしょう。

特典がもらえる場合がある

日本では献血に協力した人に対して、特典として飲み物、軽食、記念品が配られることがよくあります。例えば、オリジナルのタオルやグッズ、クーポンなど地域によって異なる特典が用意されています。これらはあくまで献血への感謝の意を表すものであり、献血そのものの目的とは関係ありませんが、ちょっとした嬉しい体験として捉えることができます。

社会参加のきっかけ

献血は地域社会への参加を促進するきっかけとなります。献血ルームや移動献血車を訪れることで、同じように社会貢献を考える人々と交流する機会が生まれる場合があります。また、職場や学校での集団献血を通じて、チームでの一体感を得ることも可能です。これにより、自分が社会の一員として役立っていると実感できるでしょう。

献血データの管理

献血者は定期的に自分の血液データを受け取ることができ、健康状態の推移を確認する手段として活用できます。例えば、ヘモグロビン値や血小板数の変動をチェックすることで、自分の体調に細かく気を配ることが可能です。また、データが蓄積されることで、医師に相談する際の基礎データとしても活用でき、健康管理がしやすくなります。

健康維持の意識向上

献血を継続的に行うためには、一定の健康状態を維持することが必要です。そのため、日々の生活で食事や運動、睡眠などに意識を向ける動機づけとなります。例えば、献血前の食事や水分摂取に気をつけることで、自然と生活習慣が整う場合があります。これにより、献血だけでなく、全般的な健康改善につながります。

医療知識の向上

献血を通じて、血液や医療に関する知識が自然と増えていきます。例えば、血液型や血液の成分、輸血の仕組み、血液製剤の用途などについて学ぶ機会が得られます。これにより、自分の健康に対する理解が深まるだけでなく、他者との会話の中でも医療や健康に関する情報を共有することができるようになります。

献血のデメリット

上の表に出てきた各デメリットについてかんたんに解説します。

体調への影響

献血後は一時的にめまいや疲労感を感じる場合があります。特に、血液量が減少することで低血圧になる人や、体が新しい血液を生成する過程でエネルギーを消費する人が影響を受けやすいです。体調の変化は通常軽度ですが、体が弱っているときや水分不足の際には、症状が強くなることがあります。そのため、献血前後には十分な水分補給や休息が推奨されます。事前に健康状態を確認し、自分の体調に無理のない範囲で行うことが大切です。

献血の制限

体調や健康状態により、献血が制限される場合があります。例えば、貧血や低血圧、特定の病気の既往歴がある場合は、献血が禁止されることがあります。また、一定期間内に手術やピアスの施術を受けた場合や、海外渡航歴がある場合も一時的に献血ができないことがあります。これらの制限は、献血者および血液を受け取る患者の安全を守るために設けられていますが、頻繁に制限がかかる人にとっては、計画的に献血を行うことが難しくなる可能性があります。

感染リスク（ごく稀）

現在の献血プロセスでは高度な衛生管理が行われているため、感染リスクは極めて低いですが、針を刺すことに関連するリスクはゼロではありません。特に皮膚感染や炎症の可能性がわずかに残ります。また、針に対する恐怖心を持つ人にとっては、心理的なストレスを伴う場合があります。これらのリスクを最小限に抑えるため、医療スタッフの指示に従い、体調が良好なときに献血を行うことが重要です。

時間の制約

献血には一定の時間が必要で、受付から健康チェック、献血本番、休憩までを含めると1時間程度かかる場合があります。忙しいスケジュールの中でこの時間を確保するのは難しいと感じる人もいます。また、移動献血車や献血ルームの営業時間が限られているため、希望する時間に利用できないこともあります。このため、献血のための計画を立てる必要があり、これが負担に感じられることがあります。

痛みの恐怖

献血に伴う針の刺し痛みや、採血中の不快感を恐れる人がいます。痛み自体は一瞬ですが、針を刺される場面や血を見ることに強い恐怖心を抱く人もいます。これが原因で献血を避ける場合もあります。また、過去に採血で気分が悪くなった経験がある人にとっては、心理的な負担が大きくなることがあります。このような人にとっては、献血を前向きに考えることが難しい場合があります。

個人差による副作用

献血後に体調不良を感じる人がいます。例えば、献血後に貧血症状が出たり、気分が悪くなったりすることがあります。特に、体重が軽い人や血圧が低い人は影響を受けやすい傾向があります。また、体内の水分不足や空腹状態で献血を行うと、体調への負担が増すことがあります。このような副作用は一時的なものですが、個人差があるため、自分の体質や健康状態をよく理解した上で参加することが重要です。

頻度制限

献血は頻繁に行うことができません。男性は12週間、女性は16週間以上の間隔を空ける必要があり、1年間に献血できる回数は限られています。このため、献血を続けたいと考える人にとっては、自分の健康状態やスケジュールと調整する手間がかかります。また、献血可能な時期を待つ間に健康状態が変化してしまう場合もあり、継続的な献血が難しくなることもあります。

体への一時的な影響

献血後は一定量の血液が失われるため、体がその回復にエネルギーを費やします。これにより、一時的な疲労感や体力の低下を感じる人がいます。特に、運動直後や睡眠不足の状態で献血を行うと、体にかかる負担が大きくなる場合があります。また、献血後に激しい運動やアルコール摂取を控える必要があるため、日常生活に影響を与えることがあります。

強制ではないがプレッシャーを感じる場合がある

献血はあくまで自主的な行為ですが、職場や学校での集団献血や社会的な期待によってプレッシャーを感じることがあります。また、周囲の人々が積極的に参加している場合、自分も献血しなければならないという気持ちに駆られることがあります。このような状況では、自分の健康状態や意志に関係なく参加してしまい、後で体調不良を招く可能性もあります。

健康状態に影響する場合もある

健康が万全でない状態で献血を行うと、体調に悪影響を及ぼすことがあります。例えば、軽い風邪や疲労があるときに献血を行うと、回復が遅れる場合があります。また、栄養不足や慢性的な健康問題がある人は、献血による体への負担が大きくなることがあります。このため、献血を行う前に十分な栄養補給や休息を取り、医療スタッフに正確に健康状態を伝えることが重要です。

みんなの意見

賛成意見	反対意見
最近も広瀬すずさんが献血を呼び掛けるＣＭを目にしたばかりでしたし、病院での手術の際に、最も必要とされる同じ血液型の輸血用血液というのは、必要ですし、これを否定する理由って正直浮かびませんので良い取り組みだと思っています。特に、普通の血液よりも、珍しい型の血液なんてのは、家族でも当てはまらなかったりすると聞くので、そういう血液こそ、全国各地の献血カーや、様々な場所で提供して下さる沢山の方々の中からなら多く集める事も可能となり、必要とされる患者さんへ提供されるのでしょうし、助かる命が一つでも多く残る為にも、必要不可欠な事だって感じます。	献血に時間がかかってしまう事が、少し面倒に感じてしまいます。自分の経験ですが、成分献血で1時間以上かかってしまうこともありました。あと、全血献血ですと、献血後は少しフラフラすることもあり、注意が必要になります。なるべく多く協力したい気持ちはありますが、もう少し負担なく簡単に出来るといいなぁと思います。街中で献血が足りないというアナウンスをしている職員を見ます。飲み物、お菓子だけではなかなか人が集まらないのであれば、禁止されていますが、金銭的なものを謝礼として払う事も検討しても良いのではないかと思います。
まず、ジュースやドーナツのプレゼントがあることです。「いいことしてやった」という自己満足はもちろん、大半はこれが目的で行っていると言って過言ではありません。「水分や栄養の補給が不可欠」という理由はありますが、それでも余るほどのものでしょう。大学で献血サービス（？）があったときは、ジュースなどは余りがあれば持ち帰りたい放題持って帰れます。バッグいっぱいのお菓子やジュースを持って帰路に着くあの満足感は忘れられません。	申し訳ないのですが、世の中には私のように…献血をしたい気持ちはあっても、抜かれていく血というのを目をつぶってないと耐えられない、なんて人にとっては酷な事なので、大々的な献血する事が善意！なような宣伝には心が（ウッ）と痛むので、ちょっとなと感じもします。健康診断で血液を抜かれるのも、体調不良で点滴を刺されるのも苦手だったりするので、献血が素晴らしい行いで、出来るものなら是非とも！なのですが、献血をしない事を、どこか申し訳なくさせる風潮は、ちょっと悲しいかなと思います。たまにラジオかなんかで、「年に何十回も献血しています」なんて誇らし気に語るリスナーさんなんかを耳にして、（すごいな…）とちょっと正直、引いてしまったりもします。きっと今更宣伝せずとも、献血カーが停まっていれば、献血が好きな方は自然と寄るでしょうから、あまり宣伝しすぎないで頂ければな、とこんな場であるから勇気を出して言わせてもらいます。
人工的に作ることのできない血液を困っている人に提供できるのはいいサービスだと思います。血なら健康なときであれば抜いてもすぐに作ることができます。失うものではないし苦痛も少ないし、誰かの命を助けることができる行為なんてなかなかないと思います。勤務中に献血をすると1時間くらい仕事を抜けて横になっていられるし、さらに食品などももらえるので嬉しくなります。自分の数値も分るし体の調子をチェックすることもできます。	場所によってサービスの提供度合いにバラツキがある点です。大学の献血サービスだけでなく献血センターに行ったこともあるのですが、いくらでも持ち帰れた大学の献血サービスに対し、センターでは「お菓子の持ち帰り」が禁止されていました。他方、センターではゆったりと休めるスペースが備わっていました。大学の献血サービスではただパイプ椅子が設営されただけで純粋に「順番待ち」と言っていいぐらいの粗末なものでした。このように、受ける場所でサービスにバラツキがあるのは気になる点でした。
実際に自分が体験していないのでよく分かりませんが、街で献血カーを見ると「世の中のためになっている活動だ」と微笑ましくなります。医療分野が発展している日本ですが、唯一完全に作ることが出来ないのが血液だと思います。病気や事故で足りなくなった人を、サポートできるボランティア活動が献血だと思います。私も善意ある活動に参加したいのですが、体重制限がありできないと断られてしまいました。もう少しふくよかになったら、ぜひ困っている人の為に協力してみたいと思います。	今は大丈夫だと思っていますが血友病の恐れは100パーセントないとは言い切れないので少しだけリスクはあると思います。親切行為をしたつもりで病気をうつされてしまったら最悪です。エイズ検査目的で献血をする人もいるみたいでその点は問題だと思います。私は2回献血をしたことがあるのですが腕に1ミリくらいの跡が残ってしまいました。違う場所で行って2回とも残ったので相手のミスではなく私の体質だと思います。水ぶくれのように盛り上がって醜いです。5年以上たっても消えず、跡が残るとは知らなかったので事前に可能性を説明して欲しかったです。
献血ルームの中では場所にもよりますが、飲み物やお菓子などが無料で用意されているので、カフェに行くよりお得？！です。何より、自分の血液を提供することで、血液を必要としている人を助けているので、自分が役に立てたという達成感を感じる事が出来ます。また献血をすることで、後日郵送で献血した際の自分の血液の状態（7項目の生化学検査成績と8項目の血球計数検査成績）が分かることもありがたいと思います。基準値にない項目があれば医者にかかるきっかけにもなるので、自分の状態を知るためにも良いと思います。	街で献血に参加している人を見ると「ヤクルトやお土産を欲しいのかな」と思ってしまうこともあります。たぶん根がマジメで優しい人が参加しているのだと思うのですが、いかにもフリーターぽい暇そうな人が、献血に参加しているのを見ると、申し訳ないけれども「暇なんだな～」と思ってしまいます。献血には大量の血がとられるため、痛い・苦しいなどマイナスのイメージもあります。注射器の使いまわしなどから、C型肝炎やエイズなどのウイルスがうつることは本当に無いのだろうか…と不安になることもあります。このように思えるのも、国を挙げて「献血への正しい知識」を与えてないからなのでは？と思います。一般の人が理解できるように、献血への理解を深める活動をもっとやるべきです。