メリット デメリット
初期費用が抑えられる 長期的には割高になる場合がある
経費として処理可能 契約期間の拘束
最新機種を利用できる 所有権が得られない
保守・メンテナンスがセットになっている場合が多い リース料が固定コストとして発生する
資産管理が簡単 契約条件が複雑
処分の手間が不要 カスタマイズが制限される場合がある
使用期間に合わせて柔軟に契約可能 利用期間の調整が難しい
コストが一定 特定のソフトウェアやライセンスの制約
故障リスクを軽減 リース終了後の選択肢の制約
設備更新のタイミングを明確化 リース会社の倒産リスク

パソコンリースのメリット

上の表に出てきた各メリットについてかんたんに解説します。

初期費用が抑えられる

パソコンリースでは、購入時に必要な高額な初期投資が不要です。特に企業や団体では複数台のパソコンを同時に導入する場合、初期費用が大きな負担となりますが、リースを利用すればこれを分割して支払うことが可能です。これにより、限られた予算を他の重要な経費や事業投資に充てることができます。例えば、新規事業の立ち上げや広告費など、優先順位の高い分野への資金配分が柔軟になります。また、中小企業やスタートアップにとって、現金の流動性を確保することが容易になり、事業の安定運営に寄与します。

経費として処理可能

リース料は通常、賃貸契約として会計処理されるため、月々のリース料をそのまま経費として計上できます。これにより、購入時のように減価償却の手続きを行う必要がありません。特に中小企業や個人事業主にとっては、減価償却の複雑な会計処理を回避できるという利点があります。また、税務上の利益調整にも活用でき、一定のキャッシュフローを維持しやすくなります。この仕組みは、特に利益を抑える必要がある場合や、利益率が不安定な業種において効果的です。

最新機種を利用できる

リース期間終了時に、契約を更新することで最新の機種に切り替えられる場合が多いです。IT業界では技術革新が激しく、パソコンの性能や機能が数年で大幅に向上します。購入した場合、古い機種を長期間使用し続けることになり、業務効率が低下するリスクがあります。一方でリースを利用すれば、業務に適した最先端のスペックを持つパソコンを常に利用できるため、競争力を維持することが可能です。

保守・メンテナンスがセットになっている場合が多い

多くのリース契約には、保守や修理サービスが含まれています。これにより、故障や不具合が発生した際に追加費用を気にすることなく修理対応を受けられるケースが一般的です。また、リース会社が予防保守や定期メンテナンスを提供することもあり、ダウンタイムを最小限に抑えることができます。このようなサポートは、ITリソースが限られている企業や、IT部門を持たない小規模事業者にとって特に有益です。

資産管理が簡単

リース契約では、パソコンがリース会社の資産として扱われるため、利用者は自社の資産として計上する必要がありません。これにより、資産管理や台帳の作成が不要となり、会計業務の負担を軽減できます。また、資産の減価償却を考慮せずに済むため、財務諸表の作成が簡単になります。特に大企業では、大量のIT機器の管理が煩雑になるため、リースを利用することで効率的に運用できるのがメリットです。

処分の手間が不要

パソコンリースでは、使用終了後のパソコンをリース会社に返却するだけで済みます。自社で廃棄やリサイクルを行う場合、機密情報の削除や環境規制の遵守など、手間やコストがかかります。しかしリースの場合、これらの処理をリース会社が代行してくれることが多く、利用者は安心して次の機器に移行できます。この点は、特に情報セキュリティが厳格な業界や、廃棄コストが高い地域において大きな利点となります。

使用期間に合わせて柔軟に契約可能

リースは、1年から数年単位で契約期間を選べるため、プロジェクトの期間や事業の計画に応じて柔軟に利用できます。短期間のリース契約を選べば、特定のイベントや季節需要に対応することが可能です。一方で長期間のリース契約を選べば、月々の費用を抑えることができます。このような柔軟性は、予測が難しいビジネス環境や一時的な増員プロジェクトに適しています。

コストが一定

リース料は通常、契約期間中一定であり、予算計画が立てやすくなります。購入の場合、機器の修理や交換が必要になると突発的なコストが発生する可能性がありますが、リースではその心配がありません。毎月一定の費用として計上できるため、特に中長期的なコスト管理が重要な企業にとっては大きなメリットです。この点は、予算内での運営が求められる公共機関や教育機関でも重視されます。

故障リスクを軽減

パソコンの故障や不具合が発生した場合、リース契約内でカバーされることが一般的です。修理費用や交換費用がリース料に含まれている場合が多く、急な出費を抑えることができます。さらに、リース品が常に最新の状態に保たれることで、故障率自体が低くなる可能性があります。こうしたリスク軽減策は、IT機器の維持にかかる予測不可能なコストを回避するうえで非常に重要です。

設備更新のタイミングを明確化

リース契約には終了時期が設定されているため、機器の更新時期を計画的に管理できます。購入した場合、古い機器をいつ更新すべきかを決定するのは利用者の裁量に委ねられますが、リースでは契約満了時に強制的に見直しが行われます。この仕組みは、最新技術への移行を促進し、老朽化による業務効率低下を防ぐために役立ちます。また、設備更新を定期的に行うことで、常に最適なパフォーマンスを維持することができます。

パソコンリースのデメリット

上の表に出てきた各デメリットについてかんたんに解説します。

長期的には割高になる場合がある

パソコンリースは、初期費用を抑えることができる反面、長期間利用する場合には総支払い額が購入価格を上回る可能性があります。リース料金にはリース会社の利益や保守サービスのコストが含まれているため、短期的には有利でも、長期的には割高になることが多いです。特に、5年以上同じ機器を使用する予定がある場合、購入の方がコスト面で優れるケースがあります。また、リース料が契約終了まで発生するため、契約期間中に業務形態が変わって不要になった場合でも、余分な支払いが発生する点がデメリットです。

契約期間の拘束

リース契約は基本的に期間中の解約が難しく、途中解約には違約金が発生する場合がほとんどです。これは、急な業務縮小や計画変更に対して柔軟に対応しにくい点を意味します。また、契約期間が終わるまで利用しないといけないため、不要になった機器を抱えることになり、余計なコストが発生する可能性があります。この点は、事業環境が変化しやすいスタートアップやプロジェクトベースの業務を行う企業にとって特に問題になる場合があります。

所有権が得られない

リースでは機器の所有権がリース会社にあるため、契約期間が終了しても機器を自分のものにはできません。購入した場合は資産として計上され、価値が残る一方、リースでは毎月の支払いが経費として消費されるだけです。特に、使用期間終了後に引き続き機器を使用したい場合、再リースや買取など追加費用が発生する可能性があります。このため、長期間利用を予定している場合には購入の方がコストパフォーマンスが良い場合もあります。

リース料が固定コストとして発生する

リース料は契約期間中、機器の使用頻度に関係なく固定で支払う必要があります。そのため、使用しない時期が発生してもコストが変動しません。例えば、プロジェクト終了後にリース品が不要になった場合でも、契約期間満了までは支払い義務が発生します。また、季節需要に依存する業務や一時的なプロジェクトが多い企業にとっては、利用しない期間が長くなると無駄な出費につながります。

契約条件が複雑

リース契約にはさまざまな条件が付随しており、特に初心者にとっては内容を正確に把握するのが難しい場合があります。例えば、契約終了時のオプション(再リース、買取、返却など)や保守サービスの範囲、違約金の金額などがリース会社によって異なります。不明確な契約条件や曖昧な規定があると、後々想定外の費用が発生するリスクもあります。そのため、契約前に細かな確認が必要となり、手間がかかる場合があります。

カスタマイズが制限される場合がある

リース品はリース会社の所有物であるため、ハードウェアやソフトウェアのカスタマイズに制限がかかることがあります。例えば、追加のハードウェアを組み込んだり、特定の業務用ソフトウェアをインストールしたりすることが許可されない場合があります。また、リース終了時には初期状態に戻す必要がある場合もあり、これが手間やコストの増加につながることがあります。特に、特殊な業務用途で使用する場合、この点が大きなデメリットとなります。

利用期間の調整が難しい

リース契約は事前に設定した期間に基づいて行われるため、利用期間の延長や短縮が柔軟に対応できない場合があります。例えば、予想より早く事業が終了した場合でも、契約期間終了までのリース料を支払う必要があります。また、期間を延長する場合にも、リース料金が割高になるケースがあります。このような契約期間の固定性は、事業計画が変動しやすい業種や短期間の使用が目的の場合には適さない場合があります。

特定のソフトウェアやライセンスの制約

リースされたパソコンには、リース会社が設定した特定の条件があり、すべてのソフトウェアを自由にインストールできるわけではありません。また、ライセンスの移動や追加が難しい場合もあります。特に、業務上必要な特殊ソフトウェアを利用したい場合に、リース会社の許可が必要だったり、ソフトウェアが適用できなかったりすることがあります。この制約は、業種ごとに必要なカスタマイズが重要な場合に大きな障害となる可能性があります。

リース終了後の選択肢の制約

リース終了後は、リース会社が提示する選択肢(再リース、買取、返却など)に従う必要があります。これらのオプションの中には、コスト面で不利になるものが含まれる場合があります。例えば、再リースを選ぶと割高な料金を支払う必要がある場合や、買取価格が市場価値よりも高額に設定されている場合があります。また、返却時には機器の状態が問われ、修理費用が発生するリスクもあるため、注意が必要です。

リース会社の倒産リスク

リース会社が経営破綻した場合、サポートや契約条件の変更が発生する可能性があります。特に、保守やメンテナンスが契約に含まれている場合、これらのサービスが提供されなくなるリスクがあります。また、リース会社が倒産した場合、新たなリース契約を結び直す必要がある場合もあり、これが業務の混乱や追加の費用につながることがあります。このようなリスクを回避するためには、信頼できるリース会社を選ぶことが重要です。

みんなの意見

賛成意見 反対意見
まず会社などでリースしている場合、決められたリース期間が終わると最新の機種に替えてもらえる点が魅力です。常に最新の環境で作業したい場合などには助かります。

あと、アプリケーションなども同時リースできる事があり全てを購入する場合に比べて、初期投資が安く済みます。

最後に、これが一番のメリットかと思いますが、アフターフォローしてもらえる点です。

パソコンに不具合が起きた場合や、トラブルが発生した時すぐに駆けつけてもらえ、場合によっては交換してもらえます。パソコン初心者にとっても嬉しい点です。
長い期間使うなら、購入した方が結果的に安くなる事が多いです。また、会社で使っている場合、誰か辞めてもリースの期間が終わるまで途中解約出来ない事もあります。

あと、細かい事ですが、リースが終わって返却時にデータを移動させたりの片付けが面倒です。

最後に、私はmacユーザーなのですが、リースセンターに詳しい人間が少ないので、トラブルがあった場合、macサポートセンターに電話してくれと言われた事がありました。

アフターフォローも含めてリースしているので、そんな事を言われたら、もともこもありません。
パソコンリースの良い点は、ある程度長く契約するのであれば、パソコンの新機種が出たり、新しいソフトが出たときに、そのタイミングに合わせて新しい機種やソフトに更新できるところです。

自前でパソコンやソフトを購入した場合は、新しい機種やソフトに買い換えるか、新機種を買い足さないと、最新の状態では使えません。

そしてリース契約の場合は毎月のリース料が必要経費として処理できます。またパソコンの台数を増やしたり、減らしたりという要望も契約次第では変更可能です。
自前で買う場合、ネットショップなどで探せば、格安の商品を購入することも可能です。ソフトも人から借りて使ったり、コピーしてもらえば費用はかかりません。

ですから安いパソコンを自前で買って2~3年使えば、リースで2年契約した場合に支払う料金でパソコンが永遠に自分のものになる計算です。

ということは3年以上リースするつもりならば、購入したほうが絶対にお徳です。長期間使うならば、リースよりは購入したほうが、経済的だということです。
私の会社で使うパソコンは全てリースなので、リースが良いと思っています。コンピューターは技術革新が早く、端末はすぐ古くなってしまい、リースでないと、データの移行が必要になります。

また、保守管理も会社で行なわなければなりませんので、人的労力を考えると、パソコンの保有台数が多ければ多いほど、莫大な経費がかかってしまいます。

その点、リースにして、保守点検費用も全部込みで契約することにより、パソコンを購入するよりも安く、そして安全に管理することが可能となります。
良くないと思う理由は、経費を節減するため、能力の劣る古い機種を引き延ばして使う傾向があるので、ウイルスの脅威に対する脆弱性対策が非常に弱いところです。

実際、我が社では、OSはまだウィンドウズXPを使っていますし、ブラウザはインターネットエクスプローラー6を使っていて、懸念の声が上がっています。

また、リースパソコンだと、アドミニスター権限が強く、カスタマイズがまったくできないのは、仕事の上で非常にやりにくく、作業効率が落ちます。