メリット デメリット
行政サービスの利便性が向上する 公共施設までの距離が遠くなることがある
規模が大きくなることで観光PRもしやすくなる 議員数が減少するため、住民の声が届きにくくなる
自治体の経費削減に繋がる 人口の少ない地域の文化や伝統が廃れる可能性がある
地域への補助金額が増えることもある 合併前の小さな町村側の意見が通りにくくなる恐れがある
大規模な公共事業等が実現しやすくなる 水道代や電気代などの公共料金が値上がりすることがある
役所や図書館などの公共施設を効率的に配置できる 新しい市町村の名称決めでもめることがある
イメージや知名度が向上する 新しい市町村の中心地をどこにするかでもめることがある
議員の数を削減することができる 新しい住所を覚えるのに時間がかかる
賛成意見 反対意見
実際に市町村合併を経験しました。それまでは町でしたが隣の市へ吸収される形の合併です。合併されてから2年ほど経ちますが、国から補助金のメリット以外にも良かったなと思う面がたくさんあります。

まずイメージの向上です。以前は県外へ出ればほとんど知られることのない町名でしたが、合併によりすぐに分かってもらえるようになりました。また、地価もわずかではありますが以前より上昇しました。

財政面でゆとりがある側への吸収ですので、水道料金、指定ゴミ袋等が値下げされ、子供達の通学定期の補助も充実しましたし、道路の補修などもすぐに対応していだけるようになりました。

小さな市や町で観光資源が十分あり名前をなくしてしまうよりも自立の道が有利な市町村でない限り、市町村合併には良い点が多いのではないかと思います。
市町村合併を経験して、不便になったと感じる面もあります。小さな自治体で細やかに行われていたサービス(というより親切なのかもしれませんが…)が、どうしても薄れてしまう点は残念に思います。

以前はすぐ近くの役場で手続きできたことでも、わざわざ遠い市役所まで行かなければならないなんていうこともあります。郡部では公共交通機関の便が良くないので出かけるとなると大変な面もあります。

インターネット申請が可能になった手続きなども、若い人にとっては便利なシステムですが、お年寄りにはとても使いこなせません。

また、福祉バスの必要性などといった、吸収された側で必要なサービスに対する市民アンケートでは、どうしても多数決で廃止の方向へ流れてしまいがちです。

便利で良くなる面もありますが、こうした面で弱い立場のフォローがないと合併してもあまり良くないと思います。
小さな自治体では、コスト面で非常に効率が悪いと言わざるを得ません。そして小さな自治体では、基礎体力が無いので、わが町の特色や良さを出すのは非常に困難であります。

市町村合併して小さな自治体をまとめる事によって、税金の無駄遣いを減らす事が可能です。

役所などの運営も1つにまとめる事が出来るので、非常にスリム化する事になり、税金をより有効に活用する事ができます。まとまる事によって地域の売りが増えるので、地域の活性化のアプローチの幅が広がります。
大きな都市などは、近隣の小さな自治体を吸収合併する事で得られるメリットは大きいのですが、逆に小さな自治体の方はデメリットが多いです。

小さな自治体は、市町村合併で実質的に吸収される事になり、今までの様なきめ細かな住民サービスが受けられなくなる可能性が高いのです。

旧役場が統廃合されてしまい、遠くまで出向かなければならなくなったという例もあり、特に高齢者などが多い過疎地域においては、この問題は非常に深刻と言えます。運営のスリム化は大事ですが、弱者を切り捨てる事になりかねません。
市町村を合併することによって、行政や財政を効率化することができるのが良いと思います。

現状では市町村ごとに様々な課があり、それぞれに人員が配置されていますが、合併により同じ課の人員を集約することによって削減することができます。

これは、議会にも言えることで議員の削減も行うことができます。また、合併により扱うことのできる予算も大きくなるため、より効率的に、大規模に、都市計画を遂行できることができるようになることが期待されます。
市町村を合併することによって、行政規模が拡大し、人口集中地域以外が軽視されがちになるのが問題だと思います。

例えば、行政組織を効率化した結果、人口の少ない地域に今まであった役場の規模が縮小され、住民が遠くの役場まで行かなければ今までと同様のサービスを受けられない状況などが懸念されます。

また、人口差の大きな自治体同士が合併した場合、ほとんどの面で人口が大きい自治体主導で制度作りが行われることになるため、小さな人口の地域の意見は採り入れられないというのも問題だと思います。
行政のスリム化を進める上では、市町村合併に賛成しています。元々の人数が適正かどうかはそれぞれあるかと思いますが、少なくとも現時点よりは減っていく方向に向かうのはいいことだと思います。

また、合併によって全体的な視野が広がるため、より良い行政サービスが提供されるようになっているのだろうと思います。

以前は、小さな町ごとに管理されていたものが、大きなひとくくりに入ることによって、財政的にも少ない金額で対応できると思います。

要するに、行政を運営するために使われる税金は減るので良いと思います。
合併をする上で、街の中心をどこに設定するかが、大きな問題になると思います。言い方は悪いかもしれませんが、合併の大半は吸収する側に利があるということが現実です。

そのため、過疎地では更に街の中心が遠くなることが懸念されます。役所が遠く不便になるため、お年寄りにとっては死活問題になりかねません。

また、いわゆる対等合併にしても同じような問題が発生して、新たな庁舎を中間点に作りでもしたら、そこに莫大な税金が投入されることになります。

経費を少なくするはずが、初期投資とばかりにお金を使う。そんなことは誰も望んでいないはずです。土建屋さんが喜ぶようなモノばかり作るようになるのは、反対です。
参考サイト
郵便局 総務省