メリット デメリット
ピークシフトやピークカットが可能となる 実現に多額のコストと長い時間を要する
消費者も使用電力量をリアルタイムで把握できる 通信セキュリティを強固にする必要がある
電力検針員が不要になり、人件費削減に繋がる 検針員が不要になり、雇用問題が発生する恐れがある
新たなビジネスが誕生し、経済に好影響を与える 仕組みが複雑で理解しにくい
広域にわたる停電が起こりにくくなる エネルギー設備を消費者が使いこなせるかどうかが不透明
万が一停電が起きても非常用電源を使うことができる エネルギー設備を自宅に導入する際に多額の費用がかかる
スマートグリッドの技術を海外に売り込むことができる サイバーテロの標的になりやすいかもしれない
近隣国と連携して広範囲なスマートグリッドも構築可能 ネットワークに不具合が生じると市民生活に影響が出る
賛成意見 反対意見
スマートグリッドの利点としてまず冗長性の確保が上げられます。一つの発電所や変電所または送電線などにトラブルが起こった場合網の目のように、経路を張り巡らす事によって他の施設の助けを得ることが出来るわけです。

電気を作る場所すなわち発電所から使用する場所各家庭のコンセントまでで、停電の原因となりうる箇所というのは思った以上に多いわけです。

張り巡らされた電線が切れても駄目ですし変電所が潰れても駄目ですしもちろん発電所に問題があった場合もです。それをつなぎ合わせ冗長性を確保するわけです。
スマートグリッドに否定的な意見としては日本にとって技術手に難しいという事実です。スマートグリッドはその性質上網目状にリンクする必要があるわけですが日本は細長い国土を持ち、しかも複数の島によって形作られています。

更にはその国土のほとんどが山岳でリンクさせるにも多大なコストを必要とします。これは広大な国土をもつアメリカやまた隣国同士国境が近く電気を融通しやすいヨーロッパとは異なったがゆえに怒る問題点です。

更にいえばアメリカヨーロッパとも日本ほど山岳の占める割合が高くないという点も問題でしょうか。
今原発がどんどん止まって行ってますし、代替エネルギーもなかなか実用可能レベルになっていないので、こういった送電技術的な部分で何とかしなければならないのでしょう。

従来の技術よりも効率よく電気を供給できるので、この技術によって不必要な節電が必要なくなるかも知れません。

さすがアメリカから伝来した技術だけあって、コストの低減や無駄を省くという意識が細部にまで行き届いたシステムだと思います。ヒューマンエラーも少なくなりそうですね。
既存の電力計のかわりにスマートメーターという機器を設置しなければいけないところです。日本に存在する全ての企業や一般家庭がこれに対応しようとすると、かなりのコストがかかってしまうのではないでしょうか?

また、ネットワーク回線で詳細な電力消費量を送信し続ける、というのも抵抗があります。何にどれだけ電気を使っている、というデータベースが蓄積されそうだからです。

色々と醜態もありますし、電力会社にプライバシー管理まで任せられるのでしょうか。
電気というのは電力会社から送電されるもので、そのシステムや電気料金など、使う側の一般家庭では選択の余地はほぼないのが当たり前でした。

それがスマートグリッドによって、消費者がその電力使用量を管理できるようになるというのは、大きな変化として評価すべき点だと思います。

太陽光発電など、再生可能エネルギーへの移行へ向かうためにも導入しやすいスマートグリッドが良いと思います。また、ピークシフトによって電気の使用を効率化し、省エネにつながるのも重要な点です。
スマートグリッドを実現するには、システムを構築し、使えるようにするのにコストがかかります。建物ごとの工事費なども考えると、それが家計の負担になるのは困ります。

また、ネットワーク通信になることで、ネットワーク上のセキュリティが問題になります。電力のシステムが電力会社が管理を離れることで一様ではなく、複雑になります。

つまり、コントロールが難しく、電気の質を保つことが難しくなり、故障や停電が個別に起こる可能性が出てきてしまいます。
参考サイト
みんなの自然エネルギー スマートグリッドEXPO